ある日、ニュージーランドのオークランドの警察署に、「高速道路に小さな茶色いボールが落ちていて、事故が起こりそうだ」という連絡が入りました。
急いで現場に駆け付けた警察官は、すぐにその茶色いボールを発見しました。それはまだ幼い子猫で、中央分離帯のところでうずくまっていました。
「子猫は人間のことをとても怖がっていて、警察官の気配に気づくとすぐに3車線の道路に逃げ出しました。子猫は最悪の事態になるのをかろうじて回避していました」と警察署がSNSに書き込みました。
このままでは子猫の命が危ないと感じた警察官は、一時的に高速道路を閉鎖しました。そして、この特別な処置のおかげで子猫は無事に命をつなぐことができたのです。
道路を閉鎖してから子猫を捕まえるまでに30分以上かかったそうです。
しかし、子猫の救出はそれだけでは終わりませんでした。
警察官が子猫をパトカーに入れた後に車外で少し電話をしていると、いつの間にか子猫の姿が消えていたのです。
警察官は車の中をくまなく探しましたが、子猫を見つけることができませんでした。しかし、しばらくするとスピードメーターなどの計器類が埋め込まれているダッシュボードの内部から、子猫の声が微かに聞こえてきたのです。
出典:Auckland District Police
どうやら子猫はどこかの隙間からダッシュボードの内部へと入り込んでしまったようです。警察官は再び子猫を救うために、地元の整備士のところに向かいました。
その後、整備士達がパトカーからダッシュボード全体を取り除くと、暖房ファンのそばで丸くなっている子猫の姿を発見しました。
出典:Auckland District Police
こうしてようやく無事に保護された子猫でしたが、新しい家が見つかるまでにはそれほど時間はかかりませんでした。警察署のSNSを見た地元に住むグレンダさんが、子猫を引き取りたいと連絡してきたのです。
「子猫は現在、新しい里親さんと彼女の3人の娘と一緒に暮らしています。その家にはハリー・ポッターに出てくる妖精から名前をとった『ドビー』というブルドッグが住んでいるのですが、子猫はドビーの親友の名前をとって『ウィンキー』と名付けられました。」
ウィンキーはノミに覆われていて感染症を患っていましたが、里親さんのケアのおかげで無事に元気を取り戻すことができました。
出典:Auckland District Police
そして現在、里親さんが想いを込めた名前の通り、ドビーとウィンキーは最高の友達になっていて、いつも一緒に楽しい時間を過ごしているそうです(*´ω`*)
出典:Auckland District Police/lovemeow