ある日、母親のいない生後3週間の子猫の『ボタン』と『トリュフ』が野外で見つかりました。子猫達は緊急の人工哺乳を必要としていて、話を聞いた養育ボランティアのアンジェラさんが自宅に連れて帰って世話を始めました。
最初の数日間、子猫達は胃の状態が悪く、細心の注意を払いながらケアをする必要がありました。アンジェラさんは24時間体制で人工哺乳を行って、途中でボタンの食欲が無くなると、カテーテルを使って栄養を与えました。
そんなアンジェラさんの献身的な看護のおかげで、子猫達は確実に元気を取り戻していきました。そしてトイレの使い方を覚えて、ゆっくりと眠ることができるようになったのです。
「最初の頃の子猫達は体調があまり良くなかったにもかかわらず、人の姿を見るとゴロゴロと喉を鳴らしながら話しかけてきました」とアンジェラさんが言いました。
1週間の集中治療で眠れない日々を過ごしたアンジェラさんの愛情で、子猫達は元気を取り戻して食欲が旺盛になりました。そして自然と身の回りのものが気になるようになって、楽しそうにオモチャで遊ぶようになりました。
その後、子猫達が完全に離乳すると、アンジェラさんはようやく一息つくことができました。
子猫達はお互いに愛情いっぱいの遊び好きの子猫に成長して、アンジェラさんの後をどこまでもついてくるようになりました。そして子猫達は初めて部屋の外に出て、階段にチャレンジし始めました。
出典:fosteringlove.pdx
そんな中、アンジェラさんは独りぼっちで友達との出会いを切望している茶トラの子猫の話を聞きました。『アブラクソス』と名付けられた子猫は、生後僅か3日で孤児になって、保護施設『ヨロ・SPCA』に運ばれてきました。人の手によって育てられたアブラクソスは、自然と人間のことが大好きになって、常に人間の気を引こうとするようになりました。
「アブラクソスが成長するにつれて、一緒に遊ぶことができ、適切な猫の行動を教えてくれる同年代の友達が必要になりました。」
そんなアブラクソスのことを知ったアンジェラさんは、すぐにアブラクソスを引き取って、ボタンとトリュフに会わせてみました。するとこれまで自分と同じ大きさの子猫に出会ったことがなかったアブラクソスは、未知との遭遇に戸惑いを隠しきれませんでした。
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「最初の夜は『シャー!』という威嚇音を発して、シッポを膨らませていました。でも翌日には状況が一変しました。」
前日あれほど警戒していたにもかかわらず、一晩ぐっすりと眠れたことが良かったのか、翌朝になる3匹はまるでずっと親友だったかのように遊び始めました。
アブラクソスはふたりに自ら寄り添って、優しく顔をグルーミングし始めました。さらにボタンと一緒に走り出して、その後をトリュフが一生懸命についてきました。
「トリュフはアブラクソスやボタンよりも体重が200gほど軽いため、ふたりの追いかけっこの様子を眺めていることがよくあります。」
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ボタンはアブラクソスと一緒に過ごしながら、猫として生きるために必要なことを教えました。「ふたりはほぼ同じ大きさで、お互いにとても遊び好きです。さらにふたりのエネルギーは完全にマッチしています。」
ある朝のこと、アンジェラさんが部屋に入ると、3匹が心地良さそうに寄り添いながら寝ている姿を目にしました。その光景はアンジェラさんの心を一瞬で溶かしました。
少し前まで独りぼっちだったアブラクソスですが、ボタンとトリュフのおかげでもう寂しさを感じることはありません。3匹とも母親はいませんが、今はお互いに愛情を注ぎ合いながら幸せいっぱいの毎日を送っているのです。
「子猫達はお昼寝の時間になると、一緒に寝たり、寄り添ったりしています。子猫達が仲良く過ごしている姿は本当に心が温まります」とアンジェラさんが嬉しそうに話してくれました。
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こうして保護先で出会った3匹の子猫達は、まるで本当の兄弟のような関係になりました。子猫達はこれからもみんなで一緒に楽しい時間を過ごしながら、快適な家の中で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
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