ある日、助けが必要な生後3日の子猫の『フィオナ』が、保護施設へと運ばれてきました。この時のフィオナは体重が僅か82gしかありませんでした。
養育ボランティアのケルシー・ミニエさんはフィオナを自宅に連れて帰ると、24時間体制の看護を始めました。「フィオナは上気道感染症を患っていましたが、治療を行うためには身体が小さ過ぎました」とケルシーさんが言いました。
ケルシーさんはフィオナの身体を温かく保ち、ミルクを飲ませ、必要なケアを行いました。
そんなケルシーさんのおかげでフィオナは体重と体力を増やし始め、最後には自分で哺乳瓶からミルクを飲めるようになりました。それからしばらくフィオナは順調に回復していきましたが、数日が過ぎると突然体調が悪化しました。
「フィオナは急速に力を失い始め、食べることをやめました。私はすぐに彼女を動物病院へと連れて行きました。獣医さん達はX線検査などを行いましたが、残念ながら体調が突然悪化した原因は分かりませんでした。その日は抗生物質をもらって、自宅へと帰りました。」
「その日の夜もフィオナは衰弱し続けました。私は一晩中彼女の隣で容態を確認し、出来る限りのケアを続けました。」
そんなケルシーさんの姿を見て、この家に住む犬や猫も力を貸してくれました。「彼らはフィオナのそばにやって来て、彼女のことを励ましてくれました。私と家族はフィオナを毛布で包み、交代でフィオナを抱きしめながら身体を温め続けました。」
「その日は一晩中、みんなでフィオナを看護し続けました。彼女は翌朝になっても食べることができず、ぐったりとしていましたが、何とか命をつないでいました。」
ケルシーさんは愛犬や愛猫が精神面のサポートしてくれている間に、シリンジを使ってフィオナに少しずつ栄養を与え続けました。そしてその日の午後を迎えると、フィオナはついに自分を支えるだけの力を取り戻し、再び哺乳瓶からミルクを飲み始めたのです。
「嬉しいことにフィオナはたくさんのミルクを飲み始めました。私達はその姿を見て、ホッと胸を撫で下ろしました。」
その後、無事に元気を取り戻したフィオナは、つきっきりで看病をしてくれた犬や猫と仲良くなりました。灰色の猫の『タッカー』とも友達になったフィオナは、ある日タッカーに寄り添いながら幸せそうな姿を見せてくれたそうです。「今までのタッカーは子猫にほとんど興味がありませんでしたが、フィオナには全く違う反応を示しました。」
その後、フィオナが徐々に大きくなっていくにつれて、愛らしい個性が輝き始めました。
「フィオナは生後11ヶ月の子犬の『エセル』のことが大好きになり、ふたりは毎日一緒にソファーの上で横になるようになりました。どうやらフィオナはエセルの顔を前足で触るのが好きなようです。」
一方のエセルもフィオナにいつも優しく接していて、フィオナに寄り添いながら毛づくろいするのが大好きです。「エセルの毛づくろいはちょっと強引なため、フィオナが困惑することもありますが、いつもフィオナはエセルのそばで幸せそうに過ごしています。」
現在、フィオナはミルクを卒業して、子猫用のご飯を勢いよく食べています。フィオナはすっかりエネルギーの塊になっていて、遊び疲れるとハグを求めて甘え始めるそうです。
また、とっても社交的なフィオナは、先住猫の『ジャスパー』とも仲良くなりました。フィオナは時々ジャスパーを椅子の代わりにしていることがあり、ジャスパーはいつもフィオナに猫としての生き方を教えているそうです。
フィオナは今の生活に心から満足しています。フィオナは安全な家の中で暮らせることが嬉しくて、毎日を元気いっぱいに過ごしているのです。
こうしてみんなの愛情で生死の境から蘇ったフィオナは、優しい家族に囲まれながら楽しい毎日を過ごしています。フィオナはいつも温かい愛情に包まれていて、明るい未来に向かって歩み続けているのです(*´ω`*)
出典:pennyandthefosters/lovemeow