ある日、耳が曲がった猫の『スティーブ』が、野良猫のコロニーで発見されました。近くで働いていた優しい人達がスティーブのひどい状態を見て、すぐに助けが必要だと感じました。彼らはスティーブを安全な場所に連れて行って、獣医さんの診察と去勢手術を受けさせ、マイクロチップを装着させました。
そして彼らはスティーブがより良い人生を送れるように、地元の保護施設『スリフテッド・キトゥンズ・アニマル・レスキュー』に助けを求めました。
「スティーブの顔を見た時、私達は一瞬で恋に落ちました」と保護施設のスタッフが言いました。
スティーブにとって路上での生活はとても厳しいものでしたが、スティーブの心は決して折れませんでした。目の濁りの原因になった病気のため、スティーブの目は部分的に失明していることが分かりましたが、それでもスティーブの生きることへの情熱は揺るぎませんでした。
治療後のスティーブは歯が4本しか残っておらず、舌を突き出したまま過ごしていることがよくありますが、それがスティーブの魅力をさらに引き立てていました。スティーブは子猫のようなエネルギーはありませんが、優しくて愛情深い性格がいつも輝いていました。
治療のおかげで体調が良くなり始めたスティーブは、養育主のヘンリーさんを抱きしめながら愛情を示し、出会った全ての子猫達と仲良くなりたがりました。
出典:thriftedkittens
またスティーブはヘンリーさんの肩に寄り添うことが大好きで、さらなる心地良さを求めて、ヘンリーさんの顔に自分の顔を近づけました。そして時にはハグをするかのように、ヘンリーさんにギュッとしがみつきました。
スティーブは誰に対しても愛らしい挨拶をして、愛情を浴びるチャンスを決して逃しませんでした。スティーブは安全な家の中で過ごせることに喜びを感じ、もうご飯の心配をする必要がないことに気づきました。
スティーブは体が回復するにつれて遊び心を取り戻し、爪研ぎで熱心に爪を研いだり、子猫の頃に戻ったかのように若い猫達と走り回ったりするようになりました。
スタッフ達はそんなスティーブのために里親募集を始めて、スティーブにピッタリの家を見つけることに全力を尽くしました。すると動物病院の獣医さんがスティーブに一目惚れして、里親になるための申請書を提出したのです。それはまさにスティーブにピッタリの家でした。
出典:thriftedkittens
幸いなことにスティーブはすぐに新しい家に馴染んで、先住犬や先住猫達と会える日を楽しみにしていました。そしてついに初対面の日を迎えると、スティーブの友好的で大らかな性格が先住犬や先住猫達の心をすぐに魅了して、今までずっと友達だったかのように一緒の時間を過ごし始めました。
スティーブは長い路上での生活によって視界が限られていて、歯も少なくなっていましたが、ひとりで何でもできることを証明しました。
スティーブが家の中のキャットツリーに気づくと、自信満々で頂上まで一気に登りました。そして、たまらなく愛らしい顔を披露したり、喉をゴロゴロと鳴らしたりしながら、近くを通る全ての人達を喜ばせました。またスティーブは窓から差し込む太陽の光を浴びながら、ポカポカのスペースで存分に昼寝を楽しんでいるそうです。
出典:thriftedkittens
今のスティーブはたっぷりと甘やかされながら新しい生活を満喫しています。スティーブは一緒に遊べる友達や飽きることのないたくさんのオモチャ、そして抱きしめることのできる家族がいることに最高の幸せを感じているのです。
「スティーブがこの先ずっと幸せに暮らせるようになったことを、私達は心から嬉しく思っています」と保護施設のスタッフが話してくれました。
出典:thriftedkittens
こうして人生のほとんどの時間を路上で過ごしたスティーブは、優しい人達のおかげで夢の家を見つけることができました。スティーブは常にたくさんの愛情を感じながら、最高に幸せな毎日を送っているのです。