ある日、安全な場所を探していた生後4ヶ月の子猫の『ウォレス』が、近所の家の庭を渡り歩いていましたが、残念ながら家に入れてくれる人はいませんでした。またウォレスの以前の飼い主は、ウォレスの健康上の問題のため、もう既にウォレスとの生活を望んでいませんでした。
そんなウォレスのことを知った近所の優しい住人が、ウォレスを保護して動物病院へと連れていきました。
ウォレスは保護先で出会った全ての人達を魅了しましたが、様々な病気を患っていて、専門的なケアを必要としていました。そんなウォレスにより良い生活を送ってもらいたかった保護主さんは、地元の保護施設『ハーツ・アライブ・ビレッジ』に連れていって助けを求めました。
その後、養育ボランティアをしているニッキさんが、保護施設からウォレスの写真を受け取りました。そこに写っていたウォレスの寂しげな顔は、ニッキさんの心を強く動かしました。
当時、ニッキさんは放射線治療の終了間近だったため、治療が終わってから養育活動を再開する予定でした。しかし、まるで懇願しているようなウォレスの瞳には抵抗することができませんでした。
「私はウォレスの養育を断ることができなくて、彼を自宅で育てることに決めました」とニッキさんが言いました。
ウォレスには心臓肥大と先天性異常に伴う大きな心雑音がありました。また小眼球症で小さな目をしていましたが、幸いなことに物はよく見えているようでした。
ウォレスは動物病院で上気道感染症の治療を受けて、美味しいご飯でお腹を満たしました。
その後、ニッキさんの家に着いたウォレスは、まるで明日が無いかのようにお皿いっぱいのウェットフードを物凄い勢いで食べ尽くしました。そしてウォレスは美味しいご飯をたくさん食べさせてくれたニッキさんに、自分を引き取ってくれたことへの感謝の気持ちを伝えました。
それから数日間、ウォレスは美味しいご飯でお腹を満たし、適切なケアを受けながらたくさんの愛情を吸収すると、完全に瞳に輝きを取り戻してエネルギーが急上昇しました。
するとウォレスの中から一気に好奇心が湧き出してきて、部屋中を探索して、お気に入りのものをたくさん発見しました。またニッキさんの気を引くために、ニッキさんの足をつついたりするようになったのです。
ウォレスはいつも部屋の隅々までチェックして、好奇心の赴くままに様々な服に飛びついたりしています。そのためニッキさんの服には、いつの間にかたくさんの猫の毛が付いていることがあるそうです。
また遊ぶことが大好きなウォレスは、毎日エネルギー全開で至るところで遊び回っています。ウォレスは気になるものを見つけるたびに飛びかかって、激しい猫キックを繰り出します。ウォレスは現在、オモチャで遊ぶことを学んでいて、動くもの全てに興味津々だそうです。
さらにウォレスはニッキさんに寄り添ったり、ニッキさんの足に前足を置いたりしながら、ニッキさんと一緒に過ごす時間を楽しんでいるのです。
またウォレスはニッキさんの声を聞くと、愛らしい横目でニッキさんを見つめることがよくあるそうです。
そんなウォレスは夜明けと共に家中を走り回って、疲れ果てるまで無邪気にはしゃぎ回っています。そして休憩時間になるとニッキさんの愛情を全身で受け取りながら、ニッキさんの心を満たし続けているのです。
ウォレスは病気を抱えていますが、確実に前進し続けていて、月曜日には専門医の診察を受ける予定になっています。ニッキさんはウォレスの人生が最高のものになるように何でもすることを決心していて、たくさんの愛情を注ぎ続けているのです。
こうして野外で保護されてウォレスは、ニッキさんの家で新しい人生を歩み始めることができました。これからもウォレスは温かい愛情を感じながら、安全な家の中で幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:myfosterkittens/lovemeow