ある日、マリーさんが車を運転していると、道路の真ん中に落ちている毛玉に気づきました。そしてマリーさんはすぐにそれが子猫だと分かって驚きました。子猫は独りぼっちで、通り過ぎていく車に怯えていました。
「子猫はとても怖がっていて、その場から動けなくなっていました」と保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』のセリーヌ・クロムさんが言いました。
マリーさんはこのままでは子猫が車に轢かれてしまうと思い、すぐに行動を起こしました。
「マリーさんはすぐに子猫のところに戻って、ハザードランプを点滅させました。そして車を降りて、子猫の元へと急ぎました。」
他のドライバー達が何が起こっているかに気づき、マリーさんの後ろを走行していた車が停止しました。その間にマリーさんは子猫の元へと慎重に近づいて行きましたが、子猫は怖がっていて、その場から逃げ出しました。
マリーさんの後ろで車を止めた男性は、他の車を制止してマリーさんの救助活動に加わりました。そしてマリーさんと男性は一緒に子猫を囲い込んで、ついに子猫を保護することに成功したのです。マリーさんはすぐに子猫を安全な場所へと連れて行きました。
「子猫は生後約1ヶ月ほどで、病気で痩せていました。子猫は非常にお腹を空かせていて、疲れ切っていました。また目が非常に荒れていました。」
その後、保護施設のスタッフ達が子猫の窮状を知るとすぐに、子猫を引き取ることを申し出ました。
子猫はとても混乱していましたが、スタッフが指にご飯をつけて口元まで運ぶと、子猫は戸惑いながらも一口食べました。するとそれが食べ物だと分かったようで、お皿の中のご飯を自ら食べ始めました。
こうして室内生活を始めた子猫は、目の感染症と胃の問題の治療を行い、回復のためのケアを続けました。
「子猫は『パティスト』と名付けられました。彼は体重が増え始め、力を取り戻していきました。彼はここが安全な場所だと分かったようで、すぐに人間と打ち解けました。」
その後、再び獣医さんの元を訪れたパティストは、大きく澄んだ瞳とツヤのある毛並みを取り戻していて、元気いっぱいに動き回れるようになっていました。
パティストは完全に回復し、充実した毎日を送れるようになりました。そんなパティストが養育主さんの家に引っ越すとすぐに新しい環境に順応しました。そして家の中を探索し、一緒に遊ぶことのできる友達を強く望むようになったのです。
「パティストはみんなと仲良くなりたくて、すぐに先住猫達のところに挨拶しに行きました。また彼はすっかり人間のことを信頼していて、養育主さんにたくさんの愛情を求め始めました。」
さらにパティストは先住猫達のベッドに飛び込んで、幸せそうに昼寝を始めました。
最初の頃のパティストは室内生活にとても困惑していましたが、今はいつも自信を持って行動しています。「パティストは自分のやりたいことが何でもできる、今の暮らしをとても気に入っています。」
またパティストはお気に入りのオモチャを持っていて、1日に何度もオモチャとレスリングをして、オモチャに寄り添いながら眠りに落ちていくそうです。
「パティストはとっても遊び好きの性格で、部屋の中を走り回ったり、キャットツリーに登ったりと、いつも元気いっぱいに遊び回っています。彼は全てのことが楽しいようです。」
「またパティストはハグをされるとゴロゴロと喉を鳴らし始め、赤ちゃんのように抱っこされるのが大好きです。」
そんなパティストは先住猫達のことをとても尊敬していて、いつも先住猫達の後を追ったり、行動を真似したりしています。そしてエネルギーが切れると、ふわふわのベッドで丸くなって、お気に入りのオモチャにくっつきながら昼寝を始めるのです。
「パティストが道路から救助されたのはとても幸運なことでした。彼は養育主さんの元で十分に成長し、里子に出るための準備を整えました」とセリーヌさんが話してくれました。
こうして道路の真ん中で動けなくなっていたパティストは、マリーさんと男性のおかげで命をつなぎ、幸せな室内生活を始めることができました。きっと愛らしいパティストの前にはすぐに素敵な里親さんが現れて、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:comrescuemontreal/lovemeow