ある日、女性が私道を歩いていると、1匹の子猫が近づいてきて、助けを求めて鳴いてきました。女性すぐに子猫が隻眼で、顔が他の子猫とは違っていることに気づきました。
女性はすぐに地元の保護施設『リノベーション・キャット・ハウス』に連絡をして、子猫を助けることができるかを尋ねました。すると養育ボランティアのアシュリーさんがすぐに手を差し伸べました。「私はちょうど養育していた子猫を送り出した直後だったため、子猫を育てるためのスペースがありました」とアシュリーさんが言いました。
路上から保護された子猫はとても社交的な性格で、アシュリーさんに会うとすぐに膝の上で溶けました。
愛情を込めて『バグ』と名付けられた子猫は、いくつかの先天性の問題を抱えていました。「バグは非常に限られた視野しかなく、何とか路上で生き延びてきました。それは決して簡単なことではありません。」
バグは片方の目が発達しておらず、もう一方の目は白内障を患っていました。またバグは鼻の穴が1つで、口唇裂で、心室中隔欠損症(心臓の中の壁に穴が開いている病気)でした。
「バグはいくつもの障がいを抱えていましたが、私が今までに出会った子猫達の中で最も元気な子猫のひとりです。彼女は自分に問題があるとは思っておらず、たくさん遊んで、様々な場所を探索して、何でもしたいと思っています。」
バグは視力が良くありませんが、全ての感覚を使ってオモチャに飛びついたり、正確にものを捕まえたりすることができます。バグは毎回ターゲットにロックオンすると、後ろ足で立ち上がってから飛びかかるそうです。
「バグは飛び跳ねながら物陰に隠れて、突然飛び出してきます。そしてすぐに2本足で立ち上がって走り去っていきます。彼女はとってもエネルギッシュで、いつも私達のことを驚かせます。」
最適な治療のおかげで上気道感染症から回復したバグは、確実に成長していき、好奇心がさらに増加しました。バグの目はあまり見えませんが、自分のいる場所をしっかりと把握していて、スムーズに移動することができます。最初は少し試行錯誤がありましたが、今は家具や壁にぶつかることはないそうです。
「バグは目がどれだけ見えているかに関係なく、とっても幸せな子猫で、目に不快感を感じていません。それはとても重要なことです。」
そんなバグはアシュリーさんの仕事を『手伝う』ことを楽しんでいます。「バグはパソコンのキーボードの上を歩いて画面上に電卓を18個に表示させたり、意味不明なメッセージをグループチャットで送信したりしています。」
また目の前にオモチャが転がっていると、バグは躊躇することなくオモチャに飛びつきます。バグは好奇心旺盛な大胆な子猫で、いつも楽しい時間を過ごしているのです。
そしてバグが遊び疲れるとアシュリーさんの膝の上に乗ってきて、幸せそうに眠り始めるのです。
新年を迎える直前にバグが里子に出る準備を整えると、アシュリーさんはバグに最適な家を見つけることを心に誓いました。
「バグには遊び相手が必要です。また彼女の医学的な問題を理解し、獣医さんと一緒にケアに専念し、必要な治療を提供できる経済力のある人を見つける必要があります。」
そして昨日、アシュリーさんはバグにピッタリの家が見つかったとソーシャルメディア上で発表しました。「バグの新しい里親さんは障がいのある動物と暮らした経験があり、可能な限りバグに最適なケアを提供することを約束してくれました。」
「里親さんの家の近くには心臓病専門の動物病院があり、バグの心臓の状態を定期的に検査することができます。またそれだけでなく、里親さんの家にはバグの遊び相手にピッタリな生後6ヶ月の子猫が暮らしています」とアシュリーさんが話してくれました。
バグは数日後に幸せな人生を送るための新しい旅に出ます。バグは少し前まで不確かな運命の中で路上を彷徨い歩いていましたが、今は安全な家の中で充実した毎日を送っていて、幸せな未来に向かって歩み続けているのです。
出典:foster.love.repeat/lovemeow