ある日、3匹の子猫の兄弟が路上から保護されて、動物病院へと運ばれてきました。その後、獣医のジーン・ゴーさんによって、3匹のうちの2匹が漏斗胸(ろうときょう。胸骨が胸の中に沈み込む病気)と診断されました。
子猫達はまだ幼かったため、養育主さんの助けを必要としていました。そんな子猫達の話を聞いた保護施設『セービング・グレイス・レスキュー』は、すぐに子猫達を引き取ることを申し出ました。子猫達は胸の手術が必要かどうかを判断するために、もう少し成長してから再び検査を受けることになりました。
「ジーン先生は私達が以前、漏斗胸の子猫達の世話をしていたことを知っていました。保護された時の子猫達はまだ非常に幼く、生まれてから5日しか経っていませんでした」と保護施設の創設者のアンバー・ローズさんが言いました。
アンバーさんは子猫達を引き取ると、養育ボランティアのサラさんの家に連れて行きました。子猫達を預かったサラさんは、昼夜問わず献身的に子猫達の世話を続けました。
出典:Saving Grace Rescue
とっても仲良しな子猫達は、保護された時から完全に切り離すことのできない存在でした。子猫達はお互いに片時もそばから離れようとせず、兄弟の誰かがいなくなるとすぐに鳴き始めました。
また、『レイニエル(明るい茶トラ)』と名づけられた子猫は、漏斗胸の『エベレスト(一番暗い茶トラ)』と『フジ(茶トラ)』のことをいつも心配そうに見守っていました。
出典:Saving Grace Rescue
幸いなことに胸の障がいはエベレストとフジをそれほど悩ませていないようでした。ふたりは成長するにつれて、レイニエルのように遊んで、家の中を探検するようになりました。
5週齢になった子猫達はさらに人間生活に慣れるために、別の養育主さんの家へと引っ越しました。新しい養育主になったジョイスさんは、子猫達と出会ってすぐに3匹の絆の深さに驚いたそうです。
「子猫達は本当にお互いのことを愛しています。子猫達は一緒に遊んで、一緒に食べて、一緒に眠ります」とジョイスさんが言いました。
その後、子猫達の絆は大きくなるにつれてさらに深まっていきました。
そんな子猫達の愛らしい姿に、ジョイスさんはいつも心が温められているそうです。
子猫達は毎日元気に遊び、たくさんのイタズラをしています。そして遊び疲れると、みんなで幸せそうに寄り添いながら一斉にお昼寝を始めるそうです♪
またジョイスさんが子猫達を抱きしめる時は、必ず3匹を一緒に抱きしめる必要があります。もし全員を一緒に抱きしめないと、残された子猫が必ず大きな声で抱っこを要求してくるそうです。
子猫達は優しい人達との暮らしを通してすっかり人間生活に溶け込み、いつも楽しい時間を過ごしています。きっとエベレストとフジは漏斗胸を乗り越えて、いつまでも幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:Saving Grace Rescue/lovemeow