ある日、長年路上で命をつないできた猫が、地元の保護施設に運ばれてきました。
猫の年齢は10歳前後で、猫を引き取りに来る人は現れず、先の見えない状況に陥っていました。「真冬の厳しい寒さの中、猫は独りでいるところを発見されました。彼に関する情報は何もありませんでした」と保護団体『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』のスタッフが言いました。
助けを待っている間、猫は完全に心を閉ざしているように見えて、その顔には悲しみがはっきりと表れていました。
その後、猫の窮状を知った人達が、猫を保護施設から引き取って、シャトンズ・オルフランズ・モントリオールへの移送を手配しました。「猫は私達の街から車で5時間以上離れた場所にいました。そんな彼を優しいボランティアさん達が交代で、私達のところまで運んできてくれました。」
まさにそれは多くの人達の協力によって実現しました。長い旅を経て、『イゴール』と名付けられた猫は無事にシャトンズ・オルフランズ・モントリオールの施設に到着しました。
イゴールはほとんど動かず、キャリーの隅で丸くなって、瞳の輝きも失われていました。イゴールの毛はもつれていて、汚れと未治療の感染症によって強い臭いを発していました。イゴールはすぐに獣医さんの元に運ばれて、そこで体を綺麗にしてもらい、切実に必要としていた医療ケアを受けました。
そして養育主さんの家に移って、心の傷を癒やし始めました。
家に着いた直後のイゴールはとても怯えていて、小さなベッドに隠れていました。しかし、これまで辛い経験をしてきたにもかかわらず、世話をしてくれる養育主さんに対して攻撃したりすることはありませんでした。「イゴールはまだ路上で暮らしていた時の本能を持ち続けていて、身の回りのあらゆるものを警戒していました。」
そんな中、イゴールが初めてオヤツの匂いを嗅ぐと、沈んでいた瞳が好奇心で輝きました。
イゴールはすぐに養育主さんがいつもオヤツを持ってきてくれることを知り、優しく背中を撫でられることが驚くほど心地良いことに気づきました。するとイゴールはオヤツを求めて自ら養育主さんに近づくようになって、ついに養育主さんの手から直接オヤツを食べ始め、その瞳からは恐怖心が少しずつ消えていきました。
「イゴールを社会化させるには忍耐が必要でした。最初は少し威嚇音を立てていましたが、徐々に落ち着いていきました。」
「オヤツをあげるとイゴールは心を開き始めました。彼は毎日少しずつ変わっていって、ゆっくりと殻を破っていきました。」
警戒心の強い外見の裏には、愛情を求める優しい心が秘められていました。「イゴールは本当に愛らしくて、とても優しい猫です。彼は規則正しい生活と静かな環境を好みます。」
まだ大きな音や突然の動きに驚くこともありますが、着実に室内生活の快適さを楽しめるようになってきているのです。
さらにイゴールはオモチャに興味を示し始めて、自分も知らなかった遊び好きの一面が表に出てきました。イゴールは自分の寝床からぶら下がっているオモチャを叩いて、自信を持って寝床に出入りするようになりました。
「今では養育主さんのベッドに登って昼寝をすることもあります。イゴールは優しくて思いやりのある人達に囲まれた生活をとても気に入っています。」
一度養育主さんを信頼したイゴールは、まるでヌイグルミのような愛らしい姿を見せてくれるようになりました。イゴールは相変わらず小さなベッドが好きですが、以前のように隠れるのではなく、ベッドの中で養育主さん達の様子を眺めながら、何をしているのかを興味深そうに観察しているそうです。
またイゴールは少し前にもつれた毛を全て刈ってもらいました。すると不快感から完全に解放されたようで、愛らしさがさらに際立ちました。
長い間、路上を彷徨ってきたイゴールはもう、ご飯や避難場所の心配をする必要はありません。
今のイゴールは毎日を快適に安全に過ごしていて、たくさんの愛情で満たされています。イゴールの暮らしは大きく変わり、甘やかされた王様のような生活を送っているのです。
これからもイゴールはたくさんの愛情を感じながら、幸せに満ちた毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
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