ある日、生またばかりの2匹の子猫が保護団体のスタッフ達によって保護されました。子猫達は重い病気を患っていて、つきっきりの看病が必要でした。
出典:thecatlvt
「子猫達は非常に体調が悪く、保護団体のスタッフ達は必要な看護を提供することができませんでした。そこで彼らは子猫達を私のところに連れてきました」と動物病院で働いている養育ボランティアのエレンさんが言いました。
スタッフ達は車を2時間走らせて、エレンさんに子猫達の命を託しました。
エレンさんの家には今までにたくさんの保護子猫達を育ててきた『ベニー』という名前の白猫が住んでいました。そんな愛情深いベニーが衰弱した子猫達を見た瞬間、その温かい心が大きく動きました。
エレンさんはその日から子猫達をつきっきりで看病し、カテーテルでミルクを飲ませました。しかし、2匹のうちの1匹は尿に血が混ざっていて、とても危険な状態が続いていました。
そして、エレンさんの最善の努力にもかかわらず、子猫は2日後に命を落としました。
「私は常に子猫の容態を確認しながらミルクを飲ませていました。ベニーも子猫のことを心配そうに見守って、毛づくろいで全身を綺麗にしてあげていました。また彼は子猫の容態が変化すると、さらに力強く子猫の世話を続けました。」
残された子猫はエレンさんとベニーのおかげで何とか危険な状況を脱し、少しずつ元気を取り戻していきました。エレンさんは容態が安定してきた子猫に『ジュビリー』と名付けました。
「その後もジュビリーは保育器の中で過ごし、24時間体制での看護が続きました。ベニーはいつもジュビリーのことを心配していて、私が保育器からジュビリーを出すと、すぐにキスをして毛づくろいを始めました。」
またエレンさんが仮眠を取っている間も、常にベニーがジュビリーの様子を見守っていたそうです。
そして5日目を迎えると、ジュビリーの耳や鼻、シッポやつま先の色が変わり始めました。
「ジュビリーはシロクマのように見え始めました。どうやらジュビリーは白猫ではなく、シャムのミックスのようです。」
ベニーは一日のうちのほとんどの時間をジュビリーのそばで過ごし、ジュビリーが安全なことを確認し、決して独りではないことを伝え続けました。
そんな優しいベニーおかげでジュビリーは喉をゴロゴロと鳴らすようになり、幸せな時間を過ごすようになったのです。
ベニーはいつもジュビリーの授乳が終わるのをじっと待っていて、終わるとすぐにベッドで優しく毛づくろいを始めました。
「ジュビリーはお腹のマッサージが大好きで、いつも幸せそうな姿を見せてくれています。そんなジュビリーの元気そうな姿は、いつもベニーの心を幸せにします。ベニーは徹夜でジュビリーの看病を続けてくれました。」
そしてジュビリーは生後10日を迎えることができました。
「ジュビリーの成長と共にベニーの世話は変わっていきます。ベニーはこれからジュビリーに、猫として生きていくために必要なことを教え始めることでしょう」とエレンさんが話してくれました。
こうして危険な状態で運ばれてきたジュビリーは、優しいベニーとエレンさんの愛情で、ここまで大きく成長することができました。ふたりのおかげですっかり元気を取り戻したジュビリーは、いつも驚くほどご飯を食べて、すくすくと大きくなっているそうです(*´ェ`*)