人生に、もふもふを。

人間を全く信頼しておらず、威嚇が止まらなかった子猫。保護先で人間の優しさに気づくと、閉ざしていた心に大きな変化が

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ある日、保護施設の玄関に1匹の猫が現れて、まるで「家の中に入れて」と言っているかのように鳴いてきました。心配したスタッフ達が猫を保護すると、猫は施設の中の安全な環境に安心したのか、次第に落ち着いていきました。そんな中、スタッフ達は野外で2匹の子猫達が母親を探して彷徨い歩いていることに気づきました。

スタッフ達は保護した猫が子猫達の母親だと感じ、3匹を会わせてみました。すると猫はすぐに子猫達にミルクを飲ませ始めました。その後、子猫達が離乳すると母猫は避妊手術を受けてそのまま施設に留まりましたが、子猫達は社会化を学ぶために養育ボランティアのアサさんの家に向かいました。

アサさんが子猫達を預かると、さっそく子猫達との信頼関係を築くため動き始めました。『サワー・パッチ(毛長の子猫)』と『ハリボー』と名付けられた子猫達は、部屋の隅っこで縮こまりまがらアサさんのことを強く警戒していました。

ハリボーは臆病でしたが、ご飯を食べている最中は少しだけで身体を触らせてくれました。「サワー・パッチは常に警戒していて、近づこうとすると『シャー!』と強く威嚇してきました」とアサさんが言いました。

怯える子猫達出典:shibuyarollcall

アサさんの家で初めての夜を過ごした子猫達は、少し気持ちが落ち着いたようでした。そのためサワー・パッチはアサさんが持っているオヤツに興味を示し、それを味わってみようと少しずつ近づいてくるようになりました。

3日目を迎えると、快適な暮らしに安心したハリボーが、ついに沈黙を破ってゴロゴロと喉を鳴らし始めました。

一方のサワー・パッチはご飯やオヤツの時だけは少しだけ気を許しましたが、それ以外の時は依然として人間との交流を避け続けていました。でもアサさんはいつかこの状況が変わるだろうと感じていました。

そして子猫達が家に来てから1週間後、アサさんの愛情に触れ続けてきた子猫達は物陰に隠れることをやめて、アサさんの前でオモチャで遊ぶようになったのです。

ハリボーは大好物のオヤツによってアサさんとの距離を縮めていき、サワー・パッチはアサさんとの1対1の触れ合いで徐々に心を溶かしていきました。サワー・パッチは少しずつアサさんの周りでリラックスできるようになっていって、アサさんとのやりとりを重ねるたびに喉のゴロゴロ音が速くなっていきました。

アサさんはサワー・パッチとの絆をさらに深めるために、サワー・パッチを毛布で包んで優しく揺らしながら安心させました。するとサワー・パッチの警戒心が日に日に薄くなっていきました。

「この1ヶ月間、子猫達は何度も小さな1歩を踏み出してきました。私は食事中に撫でることから始めて、手からご飯を食べさせ、抱っこしながら心の距離を縮めていきました。そして最終的に子猫達は私の腕の中で眠れるほどになりました。」

「今の子猫達は追いかけっこをしながら家の中を走り回るのが大好きです。ハリボーは私がご飯の準備を始めるとすぐにキッチンに入ってきて、嬉しそうに駆け寄ってきます」とアサさんが話してくれました。

最初はとても野生的で怯えていた子猫達は、この1ヶ月の間に好奇心旺盛な遊び好きの子猫へと成長しました。子猫達はいつも自信を持って家の中を探索していて、先住猫達ともすっかり仲良くなりました。

子猫達はオヤツやオモチャ、そしてアサさんからのたくさんの愛情で、人間のことを信頼するようになったのです。

子猫達はもう少しで里子に出る準備を整えて、保護施設で里親さんを探し始めます。きっと愛らしい子猫達の前には素敵な里親さんが現れて、いつまでも安全な家の中で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:shibuyarollcalllovemeow

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