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病気でボロボロの状態になっていた保護猫。人間の助けを借りて本来の姿を取り戻し、幸せいっぱいの出会いを果たす

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ある日、約2歳の猫が野外で発見されました。非常に厳しい環境の中で生きてきた猫は、病気によって全身がひどく荒れていて、人間の助けを必要としていました。

その話を聞いた保護施設『セント・フランシス・ソサイエティー・アニマル・レスキュー』のスタッフ達は、猫を保護すると、養育ボランティアのアンドレア・クリスチャンさんの家に連れて行きました。猫はそこで『ファジー・ビスケット』と名付けられて、安全な家の中での生活をスタートさせました。

ファジーは快適な養育部屋に落ち着いて、再び柔らかい毛を取り戻すために治療を続けました。

ファジーは疥癬(かいせん。ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症)に悩まされていて、定期的な治療と洗浄、そしてブラッシングが必要でした。これまでの野外生活でずっと食べ物に困っていたファジーは、毎日大量の水を飲んで、お皿に盛られたご飯を全て平らげ、何時間も眠り続けました。

幸いなことにファジーの治療は順調に進んでいき、荒れていた皮膚は少しずつ回復していきました。そんなファジーは食べ物の他に、いつも一緒にいることのできる猫の友達を強く望んでいました。

ファジーを受け入れたアンドレアさんの家には、ファジーと同じ病気で治療をしている保護猫の『ミスティック』が暮らしていました。そこでアンドレアさんは、お互いにひとりで過ごしていたファジーとミスティックを一緒にしてみることにしました。

そしてふたりを対面させてみると、一瞬で意気投合したのです。

ミスティックはすぐにファジーのことを気に入って、身体を擦りつけ始めました。一方のファジーもミスティックに夢中になって、嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らし始めました。

「ふたりは会った瞬間から強く結ばれました。ふたりはすぐにピッタリと寄り添って、お互いのことを癒やし始めました」とアンドレアさんが言いました。

ファジーは常に一緒にいてくれるルームメイトができたことで、より好奇心が旺盛になり、より遊び好きになりました。ファジーは別の部屋からネズミのオモチャを持ってきて、ミスティックと一緒に遊び始めたそうです。

適切なケアとたくさんの食べ物のおかげでファジーの毛は徐々に伸びていき、フワフワで光沢のある毛を取り戻しました。また保護された時は非常に痩せ細っていた身体には、健康的な筋肉が戻ってきたのです。

「ふたりはいつも一緒に過ごしていて、この前は一緒にテレビを見ていました。」

ふたりはお互いに寄り添いながら毛づくろいをし合っていて、周りを気にすることなくベッドの中で一緒に丸くなっているそうです。

そして養育主さんの家で半年を過ごしたふたりは、ついに里子に出る準備を整えました。その後、譲渡会のイベントに参加したふたりでしたが、ミスティックは少し緊張してしまったようで、ファジーに顔をうずめながら慰めてもらっていたそうです。

ファジーはアンドレアさん達のおかげで、全身の毛がフワフワのゴージャスな猫に生まれ変わりました。ファジーは相変わらず食欲が旺盛で、いつも食べ物を探しています。そのためミスティックがアンドレアさんに甘えている時も、ファジーはキッチンのカウンターに飛び乗って、見つけたオヤツをコッソリと食べたりしているそうです。

そしてどちらかが昼寝を始めると、もう一方もすぐに同じベッドに入って、幸せそうに眠り始めるのです。

こうしてお互いに同じ病気を乗り越えたふたりは、アンドレアさんの元で運命の出会いを果たしました。

「ふたりは人間と一緒に過ごす時間も大好きで、とっても甘えん坊な猫達です。ふたりはいつもお互いに愛情を注ぎ合っていて、毎日が幸せいっぱいの最高のカップルです」とアンドレアさんが嬉しそうに話してくれました。
出典:turtlecatfosterlovemeow

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