ある寒い日に身体の小さな子猫が路上から保護されました。人間のことを怖がっていた子猫は、非常にお腹を空かせていて、全身にノミがついていました。子猫は約4週齢でしたが、身体の大きさは1週齢の子猫ほどしかありませんでした。
保護施設『レン・レスキューズ』のアリッサ・スミスさんが子猫の窮状を知ると、すぐに迎えに行って施設へと連れて帰りました。その後、養育ボランティアのエリンさんが子猫を預かり、自宅で世話を始めました。
エリンさんが初めて子猫の姿を見た時、その小ささにとても驚いたそうです。
「子猫の体重は僅か243gで、平均的な子猫の半分ほどしかありませんでした。私達は彼の姿がネズミのように見えたため、『マウス』と名づけました」とエリンさんが言いました。
マウスは獣医さんの治療を受けて、安全で暖かい家の中で過ごし始めました。少し前まで路上で暮らしていたマウスでしたが、優しい人達のおかげで幸せな未来へと歩み始めたのです。
エリンさんと11歳の息子のクリス君は、2時間おきに交代でマウスにご飯を食べさせ続けました。そのおかげでマウスは徐々に人間のことを受け入れていき、肩の上に登ったり、耳元でゴロゴロと喉を鳴らすようになったのです。
「マウスは一日に何度も肩の上に座って、身の回りで起こっていることを確認しています。」
マウスはエリンさん達の愛情で、ゆっくりとですが確実に体重を増やし始めました。
「マウスは生きるために必要なことを学び始め、毛布を前足で揉んだり、ゴロゴロと喉を鳴らしたり、オモチャで遊んだりしながら成長を続けています。」
そして数週間後、マウスはついに1ポンド(約453g)に到達しました。
エリンさんは多くの眠れない夜を過ごし、シリンジでご飯を食べさせ、たくさんの愛情を注いできました。そのおかげでマウスはここまで成長することができたのです。「マウスはとっても魅力的な個性の持ち主です。まだ彼の体重は不足していますが、大きな個性がそれを完全に補っています。」
マウスの身体は小さいですが、それがマウスの行動を止めることはありません。
「家の中で初めて鏡を見た時も、マウスは小さな侵入者を威嚇し始めました。それから何度も鏡を見ているマウスですが、まだ横歩きをしながら、鏡に映った自分を攻撃しています。彼はいつも私達に愛らしい姿をたくさん見せてくれています。」
今のマウスはとっても膝好きになっていて、いつもエリンさん達の膝の上を占領しています。また好奇心旺盛でヤンチャなマウスは、自分の何倍もある先住猫と一緒に元気いっぱいに遊んでいるそうです。
少し前までは野良猫として路上を彷徨い歩いていたマウスですが、今ではすっかり室内生活を楽しんでいて、エリンさん達の優しさに大きな幸せを感じているのです。
マウスはこれからもたくさんの愛情を吸収しながら、少しずつ成長していくことでしょう(*´ω`*)
出典:wrennrescues/lovemeow