ある日、助けを必要としている3匹の子猫達が保護施設『オレンジ・カウンティー・アニマル・シェルター』に運ばれてきました。子猫達はとても人間を恐れていて、物凄い勢いで威嚇してきました。
その後、救急救命が必要な子猫や危険にさらされている子猫を専門に預かっている保護施設『ベビー・キトゥン・レスキュー』が、子猫達を養育することを申し出ました。「子猫達は非常に恐怖を感じていて、常に威嚇してきました。どうやら子猫達は今までに一度も人間と接したことがなかったようです」と養育ボランティアのジェイミーさんが言いました。
「私は警戒心の強い子猫の中に、安心と愛情を求める気持ちがあることを知っていました。」
子猫達はそれぞれ『ワサビ(シャム猫)』、『ジンジャー(三毛猫)』、『ペッパー(ハチワレ猫)』と名付けられました。子猫達は約6週齢で、いつもみんなでくっつきながらお互いのことを慰め合っていました。
唯一の男の子のワサビは一番小さな身体にもかかわらず、最も大きな威嚇音を持っていました。「ワサビは一番警戒心が強く、まるで姉妹のボディーガードのようでした。」
その後、子猫達を社会化させるためにジェイミーさんは毎日子猫達をハグして、少しずつ人間に慣らしていきました。またジェイミーさんは子猫達をタオルで包み、目薬で目の治療を行い、離乳食を食べさせました。
そんなジェイミーさんのおかげで子猫達は数日で大きく変化して、人間の手を噛もうとすることがなくなりました。「最も警戒心の強かったワサビも変わり始めました。彼はまだ子猫達の中で一番人間を警戒していますが、暖かい毛布に包まれると、すぐに眠りに落ちていくようになりました。」
ゆっくりと、でも確実に、子猫達は人間のことを信頼していきました。子猫達の気持ちは日に日に落ち着いていき、その瞳からは確実に恐怖心が消えていきました。
「2週間が経った頃、子猫達は私が撫でると喉を鳴らすようになりました。ここまで来るまでには多くの時間と忍耐力が必要でした。子猫達を抱きしめられながらご飯を食べさせることで、子猫達は人間が危険な生き物ではないことを理解していきました。」
子猫達は「シャー!」と威嚇するのをやめて、代わりに人間のハグとキスを求めるようになりました。子猫達はジェイミーさんからのたくさんの愛情で、甘えん坊な子猫へと生まれ変わったのです。
子猫達の中で最も警戒心が強かったワサビも180度変わりました。今のワサビはいつも嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らしながら、ジェイミーさんの膝の上で幸せそうにくつろいでいるそうです。
「私は子猫達のことをとても誇りに思っています。子猫達は完全に恐怖を克服し、驚くほど社交的になりました。子猫達は常に人間の愛情を求めるようになり、いつも甘えん坊な姿を見せてくれています。」
「子猫達を社会化させるための良い方法は、食べ物と遊びの時間を上手く使うことです。人間と接している時にポジティブな気持ちを持ってもらうことで、子猫達は人間が安全で信頼できる存在だと気づいていきます。」
これまでに長い道のりを歩んできた子猫達は、ついに生涯の家に行くための準備を整えました。
ワサビとジンジャーは切り離すことのできない存在になっていたため、一緒の家へと行くことになりました。またペッパーも無事に里親さんが決まったそうです。
「子猫達は『シャー!』という威嚇音を出すのをやめて、物陰に隠れることもなくなりました。今の子猫達はいつも幸せそうに喉を鳴らしていて、部屋の至るところで元気いっぱいに遊んで、私が近づくと嬉しそうに身体をよじ登ってきます。」
「最も警戒心が強かった子猫は一番の甘えん坊になることがよくあります。それはワサビの場合も同じでした」とジェイミーさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして警戒心が非常に強かった子猫達は、ジェイミーさんのおかげで新しい人生を歩み始めることができました。子猫達はこれからも人間の温かい愛情を全身で感じながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:thekittensfoster/lovemeow