人生に、もふもふを。

何年も路上を彷徨い歩いた後、保護先でお互いのことを見つけた猫達。驚くほどの強い絆を結び、完全に離れられない存在に

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お互いに年齢を重ねた茶シロ猫の『エルビー』と白猫の『マレー』は、何年にも渡って野外の厳しい環境の中で生活してきました。ふたりは別々の場所で過ごしてきましたが、優しい人達のおかげでお互いのことを見つけると、驚くほどの強い絆を結んだのです。

ある日のこと、非常に衰弱していた『エルビー』を地元の人が見つけました。エルビーは関節炎に悩まされていて、長い路上生活の中で金属の破片が足の中に入り込んでしまっていました。エルビーの話を聞いた地元の保護施設のスタッフ達は、すぐにエルビーを保護すると、治療と世話を始めました。そのおかげでエルビーはゆっくりと、でも確実に、身体を回復させていきました。

保護された時のエルビーは全身がひどく荒れていて、人間に対してとても臆病でしたが、心の中には愛されたいという気持ちがありました。エルビーは保護先で他の猫や子猫達と一緒に過ごすことによって、徐々に自分の殻を破り始めて、人間の愛情を受け入れるようになっていったのです。

彷徨い歩いていた猫出典:themeowmission

エルビーが人間のことを信頼すると、大きな音でゴロゴロと喉を鳴らし始めました。そして自然と人間の注意を引くようになり、自ら甘えるようになりました。

「エルビーの信頼を得るまでには何ヶ月もかかりました。彼は今まで出会った中で最も愛情深い猫のひとりになりました」と保護施設の代表のジョディ・エイカーさんが言いました。

その後、保護施設に老猫の『マレー』がやって来ました。「マレーは元の飼い主が引っ越した時に置き去りにされた猫でした。彼はそれから10年ほど、路上を彷徨い歩いていました。」

マレーはこれまでに何度も厳しい季節を乗り越えてきました。そんなマレーをピザ屋の前で見つけた女性が、マレーを保護して保護施設へと連れてきたのです。

マレーは栄養失調で非常に痩せ細っていて、全身がひどく荒れていました。またマレーは口に痛みがあり、歯が折れていて、重度の感染症を患っていました。「マレーはひどい状態だったにもかかわらず、私達を見た瞬間に撫でてもらうために頭を擦りつけてきました。」

保護された猫出典:themeowmission

マレーは非常に危険な状態でしたが、決して自分の人生を諦めませんでした。マレーは養育主さんの元で数ヶ月かけて身体を治し、少しずつ元気を取り戻していきました。「マレーはいつも信じられないほどの意志と愛情で、私達のことを驚かせてきました。」

マレーが回復し、歯の治療を受けるために十分な強さになると、無事に歯の問題を解決することができました。ここまで来れたことは本当に奇跡的なことで、マレーの生活は治療によって大幅に改善されました。

そして昨年、保護施設は多くの人達からの支援を得て、広いスペースのある建物へと移り、そこでエルビーとマレーが出会いました。

最初にエルビーがソファーの上に登ると、そこにマレーが近づいてきました。ソファーには十分なスペースがありましたが、ふたりはピッタリと寄り添いながら一緒の時間を過ごし始めました。

そして自然とふたりは切っても切れない関係になり、お互いに抱きしめ合ったり、お互いのことを枕にしながら眠るようになったのです。

「エルビーは自らマレーのグルーマーになることを決めたようでした。いつも彼はマレーの頭からつま先までを丁寧にグルーミングして、マレーのことを抱きしめながらくつろぎ始めます。そんな彼のおかげでマレーの毛はいつも綺麗な状態に保たれています」とジョディさんが話してくれました。

一方のマレーはエルビーのことをいつも見守っていて、他の猫がエルビーに戦いを挑もうとすると、すぐに助けにやって来るそうです。

こうして長い間路上を彷徨い歩いてきたふたりは、ようやく落ち着くことのできる場所へと辿り着くことができました。いつも幸せそうに寄り添っているふたりは、これからもお互いに愛情を注ぎ合いながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:themeowmissionlovemeow

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