ある日、キジトラの母猫が子猫達を連れて家の庭に現れました。家に住む女性は猫の親子のことが心配になり、病気の子猫達の治療をして、生涯の家を見つけました。しかし残念ながら母猫を保護することはできませんでした。
「母猫は人間のことを非常に怖がっていて、最後まで保護することができませんでした。でも、それから数ヶ月後、母猫は再び家の庭に現れて、そこで子猫達を出産をしました」と保護施設『レン・レスキューズ』の養育ボランティアのジェン・マーダーさんが言いました。
女性は保護施設に連絡をして助けを求めました。その後、無事に猫の親子は保護されて、ジェンさんの家へとやって来ました。
『マジェスティー』と名づけられた母猫は、人間のことを非常に怖がっていましたが、快適なベッドとたくさんのご飯で、少しずつ人間のことを信頼していきました。マジェスティーはジェンさんの手からオヤツを食べるようになり、ジェンさんが子猫達の体重を量ることも許しました。
ゆっくりと、でも確実に、マジェスティーは人間の愛情を求めるようになっていきました。そのためジェンさんが養育部屋に入ると、すぐにマジェスティーがベッドから出てきて、ジェンさんに挨拶をするようになりました。
そんなマジェスティーの赤ちゃんのひとりに『ペリリンクル(サバトラ)』と名づけられた子猫がいました。ペリリンクルはいつもお母さんの後を追いかけて、常にお母さんの隣で過ごしていました。
「ペリリンクルは兄弟よりもかなり小さな身体で生まれましたが、たくさんのミルクを飲んで、すぐに兄弟に追いつきました。」
保護されてから数週間後、マジェスティーは随分と家の中でリラックスするようになり、保護されたばかりの頃とは随分と変わりました。
「マジェスティーは私の足に擦り寄るようになり、甘噛みをしてくるようになりました。また私が子猫達を撫でていると、自分も撫でて欲しいと要求してくるようになりました。」
「さらにマジェスティーは私の肩に寄りかかりながらゴロゴロと喉を鳴らすようになりました。彼女はよく私の隣で横になって、私の足に抱きついてきます。」
「マジェスティーがこの家に来た時は、新しい環境に戸惑っていて、キャリーから出すこともできませんでした。でも今の彼女は自ら私のところにやって来て、撫でて欲しそうにしてきます。また楽しそうにオモチャで一緒に遊んで、私にピッタリと寄り添いながら喉をゴロゴロと鳴らしています。」
一方のペリリンクルはずっと変わらずお母さんのことが大好きで、常にお母さんのそばで過ごしています。ふたりはいつも一緒に遊んで、寄り添いながら昼寝をしています。
マジェスティーはペリリンクルがいつもそばにいることで再び子猫のように遊ぶようになり、家の中で生活していくための自信をつけることができました。
ふたりは非常に強い絆で結ばれていて、お互いに切り離すことができません。「ふたりはとても特別な関係を築いていて、本当にお互いのことが大好きです。」
その後、十分に成長した子猫達は次々と生涯の家へと旅立って行きました。今はマジェスティーとペリリンクルがジェンさんの家に残っていて、新たな家族との出会いを待っているそうです。
マジェスティーは2年間ほど路上を彷徨い歩いた後、安全な家の中で暮らし始めました。マジェスティーはもう空腹に耐えながらご飯を探す必要も、寒さや暑さに耐えながら避難場所を探す必要もないのです。
子育てを一段落させたマジェスティーは、新しいオモチャを見つけるとペリリンクルのところまで持っていって、ふたりで一緒に遊びながら楽しさを分かち合っているそうです。
「私はふたりが素晴らしい家族と出会えることを心から願っています。今のマジェスティーはいつも子猫のように好奇心が旺盛で、家の中での生活を心から楽しんでいます」とジェンさんが話してくれました。
きっと愛らしいマジェスティーとペリリンクルの元には素敵な家族が現れることでしょう。そしてふたりで一緒にいつまでも、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:jenfosterskittens/lovemeow