ある日、カナダのモントリオールで保護活動を行なっている人から、保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』に迷子の子猫についての連絡が入りました。
「連絡をくれた人は子猫の鳴き声を聞いて、真夜中の路上から子猫を救い出しました。翌日、私達の養育ボランティアが子猫を引き取り、自宅へと連れて帰りました」と保護施設のセリーヌ・クロムさんが言いました。
「私達は子猫に『ペガズ』と名づけました。彼は生後わずか2ヶ月で、慣れない環境をとても怖がっていて、全身がノミや汚れで覆われていました。」
ペガズは動物病院で必要な治療を受けて、全身を綺麗にしてもらいました。するととても気持ちが良くなったようで、嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らし始めたのです。その後、ペガズは上気道感染症から回復し、体重を増やし始めました。
養育ボランティアのクラリスさんは、内気なペガズのために静かな子猫部屋を用意して、気持ちを落ち着かせようとしました。するとペガズは徐々に新しい環境を受け入れ始めて、人間のことを信頼し始めたのです。
「ペガズの身体はまだ小さいですが、身体中にエネルギーが満ち溢れています。彼はクラリスさんの注意を引くようになり、常に遊びたがるようになりました。」
室内生活に順応したペガズは、一緒に遊ぶことのできる友達を求め始めました。保護施設のスタッフ達は、そんなペガズにぴったりの子猫がいることを知っていました。
ペガズが保護される1週間前、『ミラノ』という名前の子猫が路上から保護されていました。スタッフ達はペガズにミラノを紹介することに決めました。
そしてクラリスさんの家でペガズとミラノが出会うと、ふたりはお互いに興味を持ち、その日のうちに意気投合したのです!
「ふたりは出会ってすぐに友達になって、まるで兄弟のように一緒に過ごすようになりました。」
仲良くなったふたりはお互いのことを追いかけ、全てのことを一緒に行いました。ミラノはすぐにお兄さんの役割を引き受けて、ペガズはミラノのおかげで毎日の生活に少しずつ自信が持てるようになりました。
「ペガズはまだ少し内気な部分が残っているため、新しい場所を探索する時はいつもミラノの後に続きます。ふたりは最初の日からお互いのそばで過ごし、いつも一緒の時間を楽しんでいます。」
ミラノは常に弟に目を光らせ、新しいオモチャで一緒に遊ぼうと勧めてきます。一方のペガズは快適さを求めてミラノに寄りかかり、ミラノと一緒にいられることにいつも幸せを感じているのです。
またふたりが人間の気を引こうとする時は、可愛い声で一緒に鳴き始めます。そしてふたりが一緒に抱きしめられると、一瞬のうちに幸せな子猫へと大変身するのです。
「ふたりは生まれた時からずっと一緒だったかのように、とても仲良く過ごしています。ふたりは身の回りの全てのことに興味があり、いつもペアになって探索し、新しい発見を楽しんでいます。ふたりは人間のそばにいるのが好きで、いつも人間が何をやっているのかを知りたがっています。」
そんなふたりの姿を見て、スタッフ達はふたりが一緒に暮らせる家を見つけることに決めました。
そしてそれから数週間後、ついにふたりの夢が実現しました! 今月の初め、ペガズとミラノは生涯の家に一緒に旅立つことができたのです。
もちろんふたりが新しい家に着いた時も、ミラノが先頭に立って、その後をペガズが続いたそうです。
「ふたりは本当に素晴らしい家を見つけました。私達はふたりが同じ家に行くことができて、心から幸せを感じています」とセリーヌさんが嬉しそうに話してくれました。
こうしてそれぞれが独りぼっちで保護されたペガズとミラノは、保護先で兄弟のように仲良くなりました。これからもふたりはお互いに愛情を注ぎ合いながら、最高に幸せな日々を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:Rescuechatonsmontreal/lovemeow