ある日、カナダのモントリオールの路上を、3週齢の子猫が彷徨い歩いていました。子猫を見つけた人達はすぐに母猫を探し始めましたが、結局見つけることができませんでした。
その後、子猫は地元の保護団体の元へと連れて行かれましたが、そこには幼い子猫を世話するための体制が整っていませんでした。そこで保護団体のスタッフ達は保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』に連絡を取り、子猫を育てられるかを尋ねたのです。
保護施設のセリーヌ・クロムさんは「もちろん大丈夫」と返事をして、子猫を迎えに行きました。子猫はまだ幼く、24時間の世話が必要だったため、養育ボランティアのダニエルさんが子猫を養育することを申し出ました。
施設のスタッフ達は子猫に『スピロウ』と名づけました。
スピロウは病気の治療のため、動物病院で2泊の入院が必要でした。スピロウは常に誰かの愛情を求めていたため、病院のスタッフ達は交代でスピロウとの時間を過ごしました。
幼いスピロウがどのようにして母猫から離れ、路上で独りぼっちになったのかは誰にも分かりません。でも今のスピロウがとても幸せを感じていることは分かります。スピロウは安全な場所と優しい人達の愛情で、幸せいっぱいに喉を鳴らし続けているのです。
スピロウが退院できるようになると、ダニエルさんがすぐに迎えに来ました。スピロウは既に新しい家に行く準備ができていたようで、ダニエルさんの姿を見ると、腕の中に飛び込んで行ったそうです。
その後、スピロウはダニエルさんの車で一緒に帰宅することになりました。スピロウはキャリーケースに入ることを拒否して、家に着くまでの間ずっとダニエルさんの膝の上で過ごしていました。
スピロウはその日から、完全にダニエルさんから離れなくなりました。スピロウは常にダニエルさんに抱っこしてもらいたくて、家に着いた瞬間から何度も大きな声で話し掛けてきたそうです。
それから3週間でスピロウの体重は2倍になりました。スピロウは固形食を食べ始め、いつも元気いっぱいに家の中を冒険しています。
「スピロウは常に人間のお母さんの気を引こうとしてきます。彼はいつも注目されていたいようで、可愛い声でたくさんのおねだりをしてきます」とセリーヌさんは言いました。
「スピロウは部屋中を走り回って、動くオモチャで遊ぶのが好きです。でも彼が一番好きなことは、大好きなお母さんに抱っこされることです。そのため彼はいつでも腕の中に飛び込めるように、いつもお母さんのそばで遊んでいます。」
こうして路上を彷徨い歩いていたスピロウは、暖かい家の中で新しい生活をスタートさせました。すっかり家猫になったスピロウは、これから先もずっと、安全な家の中で幸せな毎日を過ごしていくことでしょう(*´ェ`*)
出典:Rescuechatonsmontreal/lovemeow