これはとても愛情深いシーズー犬と幼い子猫の物語です。
その日、アメリカのサウスカロライナ州の動物管理施設で働くミシェル・スミスさんの元に「崖の下で動けなくなった犬がいる」という電話が入りました。早速現地へ向かったスミスさんが急な崖を下っていくと、犬の鳴き声が聞こえてきたのです。
崖の下の茂みでシーズー犬を発見したスミスさんは、そこで驚きの光景を目にしました。
なんとそこにはシーズー犬だけでなく、幼い子猫が一緒にいたのです。さらに驚くことに、お腹を空かせた子猫にシーズー犬はミルクを与えていました。
シーズー犬はスミスさんを見ると、子猫を守るかのように吠え続けました。スミスさんは興奮するシーズー犬に少しずつ近づき、何とか保護することに成功したそうです。
保護した2匹は、保護施設へ向かう途中も決して離れることはありませんでした。
そして、保護施設に着いてからも2匹は片時も離れようとしませんでした。一緒に食事をして、一緒に眠り、ずっとお互いの存在を確かめるかように寄り添い続けていたのです。その姿はまるで本当の親子のようでした。
シーズー犬は保護施設に入った後も子猫に授乳していました。獣医さんは「子猫を何とか助けたいとの想いがシーズー犬に想像妊娠をさせ、ミルクが出るようになったのではないか」と考えているそうです。
保護施設のスタッフはシーズー犬に『ゴールディ』、子猫に『ケイト』と名づけ、一緒に引き取ってくれる里親さんを探し始めました。そして無事に2匹の里親さんが見つかり、一緒に新しい家へと旅立って行ったそうです。
2匹がどうやって出会ったかは誰にも分かりません。きっと愛情深いゴールディが森を彷徨っているうちに、空腹で動けなくなっていたケイトを見つけたのでしょう。
ゴールディが救いの手を差し伸べなかったら、ケイトの命は尽きていたかもしれません。血のつながりもなく、種族さえも違う2匹の間には、本当の親子のような絆が存在しているのです。
2匹が無事に保護され、新しい家族の元で一緒に暮らすことができて本当に良かったですね。
出典:AndersonCountyPAWS/lovemeow