人生に、もふもふを。

保護施設のケージの隅でうずくまって、全てをシャーと威嚇していた猫。迎えてくれた家族に愛情を感じると少しずつ変化が

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猫の『ビッグベン』は路上での厳しい生活に耐えながら、地域猫として長年過ごしてきました。そんなビッグベンは保護団体『ベイ・デスポア・レスキュー』のスタッフ達のおかげで安全な場所で過ごせるようになり、新しい人生のチャンスを得ることができました。

「ビッグベンは人生のほとんどを学校の床下で過ごし、地域の人達に世話をされてきました。ビッグベンの大きな頬とヨタヨタ歩きはまるで漫画のようで、とても愛着が湧きます」と保護施設『エクスプロイツ・バレー・SPCA』のスタッフが言いました。

保護された猫出典:EvspcaAdoptables

保護施設にやって来たビッグベンは怯えていて、悲しそうな表情を浮かべながらケージの隅でうずくまっていました。ビッグベンは内気でストレスを感じていて、人間が近づいてくるたびに「シャー!」と威嚇しました。

しかし、保護施設のスタッフ達はその怯えた瞳の奥に、愛情と安心できる場所を切望している気持ちがあることを感じていました。

ビッグベンがFIV(猫後天性免疫不全症候群)検査を行うと陽性反応が出ましたが、ビッグベンが長年野外で命をつないできたことを考えると、驚くべきことではありませんでした。「ビッグベンは今後も普通の生活を送ることができますが、そのためには家猫になる必要があります。」

「ずっと野外で生きてきたビッグベンは、保護施設のザワザワした環境に不安を感じていて、気持ちが落ち込んでいました。そのため彼の特徴的な悲しそうな顔が、さらに悲しそうに見えました。」

悲しそうな顔の猫出典:EvspcaAdoptables

スタッフ達はビッグベンにピッタリの家族を探すために、何週間もビッグベンの話をネット上で広め続けました。するとビッグベンを里子に迎えることのできない多くの人達が、様々な方法で支援をしてくれました。

そしてある日、スタッフ達は待ち望んでいた里親申請書を受け取ったのです。

ケージの中の猫出典:EvspcaAdoptables

アンバーという名前の女性がビッグベンについての投稿を目にした時、まさにビッグベンが自分にピッタリの猫だと確信しました。「ビッグベンの姿はアンバーさんの心を完全に奪いました。アンバーさんは申請書の返事が来る前から、ビッグベンのために部屋の準備を始めました。」

そして数日後、ビッグベンはスタッフ達に別れを告げて、生涯の家へと旅立ったのです。

新しい家に着いて1日も経たないうちに、ビッグベンは物陰に隠れるのをやめて、ゆっくりとキャリーの中から出てきました。

そんなビッグベンのためにアンバーさんがオヤツと水を持ってくると、ビッグベンが慎重に近づいてきてオヤツを食べ始めました。またビッグベンはたくさんの毛布と柔らかいベッドに喜びを感じたようで、快適な環境の中で幸せそうな姿を見せてくれるようになりました。

家の中の猫出典:EvspcaAdoptables

そしてそれから4ヶ月の間に、ビッグベンの人生は180度変わりました。

ビッグベンは少し前までいつも悲しそうな顔をしていて、多くの人達の心を揺さぶりました。でも今のビッグベンはもう悲しんでおらず、新しい環境の中でとても上手くやっています。

ビッグベンは『ケージの中でうずくまりながら誰にでも威嚇する猫』から『飼い主さんとのおしゃべりを楽しむ優しい猫』へと完全に変わりました。「きっと私が今のビッグベンに何かを質問すると、彼はすぐに返事を返してくれることでしょう。」

またビッグベンは先住犬の『マックス』にも会いました。ビッグベンは犬が一緒にいることを全く気にしておらず、いつもマックスの行動に興味を持っています。そのためビッグベンとマックスの友情は、日を追うごとに深まっているそうです。

「以前のビッグベンはしかめっ面をしていることがありましたが、今は大きく変わりました。また保護施設ではほとんど動かなかったビッグベンですが、今は堂々とソファーの上でくつろいでいます」と保護施設のスタッフが嬉しそうに話してくれました。

ソファーに座る猫出典:EvspcaAdoptables

こうして生涯の家を見つけたビッグベンは、新しい人生を歩み始め、楽しい時間を過ごせるようになりました。今のビッグベンは毎日が幸せいっぱいで、たくさんの愛情を感じながら最高の日々を送っているのです。

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