ある日、危険な状態の子猫がいることを知った保護施設『アリー・キャット・レスキュー』のスタッフ達は、子猫を救うために行動を起こしました。「子猫は生後僅か3〜4週間で、目を開けることができなくなっていました。子猫はやっと体温を保つことができるような状態で、非常に痩せ細っていました」と保護施設のスタッフが言いました。
『モイラ』と名付けられた子猫は、上気道感染症と貧血を患っていて、本来の半分の大きさしかありませんでした。
「モイラの体調は非常に悪い状態でしたが、彼女の中に戦う意志が感じられました。私達は緊急の治療を行うために、急いで彼女を連れて帰りました。そして治療が終わると、彼女はお腹を満たすために哺乳瓶を必死に掴もうとしました。」
獣医さんの治療と養育主さんの献身的なケアのおかげで、モイラの状態は快方へと向かい始め、喉を鳴らすようになりました。
当初、獣医さん達はモイラの視力が永久に失われてしまうのではないかと心配していましたが、モイラの視力を回復させるための努力を決して止めませんでした。
適切な治療と栄養のある食事、そしてたくさんの愛情でモイラは回復し続けました。モイラは毎回しっかりと栄養をとって、体重を増やすために一生懸命に努力しました。
「モイラの目は輝いて、私達の声を聞くと可愛い声で反応するようになりました。私達は毎日モイラが強くなるように全力を尽くしました。」
出典:alleycatrescueinc
モイラは毎日の目の洗浄や治療を素直に受け入れました。それはまるで自分が助けてもらっていることを知っているかのようでした。「モイラは以前よりも元気になって、全身にエネルギーが戻ってきました。また彼女の体重は1週間で2倍になりました。」
「さらにモイラは触られた瞬間に喉をゴロゴロと鳴らすようになって、愛くるしい性格が輝き始めました。」
モイラの足取りは軽やかになって、ベビーサークルの中を隅々まで探索して、仲良くなった先住犬の『スヌーピー』が訪ねて来るたびに明るくなりました。
「モイラはスヌーピーにすっかり魅了されたようです。一方のスヌーピーもモイラのことが大好きになって、一日に何度も毛づくろいをするようになりました。モイラの好奇心とスヌーピーの遊び心で、家の中はいつも可愛いハプニングで溢れています。」
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潰瘍の治療が終わった後、モイラの瞳から曇りが消え始めました。そのおかげでモイラは身の回りのものを見分けられるようになって、自信を持って周囲を歩き回れるようになりました。
「モイラは困難な状況だったにもかかわらず、常に強い意志を持っていて、決してひるむことはありませんでした。彼女は音の出るオモチャが大好きになって、いつも楽しそうにオモチャを追いかけています。」
その後、広い空間に移動したモイラは、他の子猫達と友達になりました。またモイラはすぐに居心地の良いキャットハウスが気に入ったようで、新しくできた友達と一緒にハウスの中で丸くなっているそうです。
「モイラが幸せそうにしている姿を見ると、思わず心が温まります。彼女は養育主さんの足元を歩き回って、いつも元気いっぱいに飛び跳ねています。彼女は他の猫達とも仲良くなって、会う人全てに嬉しそうに挨拶しています。」
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「モイラは大人の猫達とも仲良くなって、自分よりも何倍も大きな猫に挑んでいくようになりました。彼女は小さな身体で立ち向かって、いつも無邪気に動き回っています。」
優しい人達のおかげで随分と視力が回復したモイラは今、琥珀色の澄んだ瞳を輝かせているのです。
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「私達の努力はゆっくりと実を結んでいきました。そして現在、モイラの目は見えるようになって、いつも自信を持ってキャットツリーを登り降りしています。彼女の視力は改善し続けていて、徐々に自立した生活ができるようになってきています」と保護施設のスタッフが嬉しそうに話してくれました。
出典:alleycatrescueinc
こうして目が見えなくなっていたモイラは、優しい人達のおかげで視力を取り戻すことができました。少し前までモイラの世界は曇っていましたが、今は光で満たされていて、幸せな未来に向かって歩み続けているのです。