ある日、トルコのイスタンブールでアパートの周りを彷徨い歩く1匹の野良猫が見つかりました。しばらくして野良猫は3匹の子猫達を出産しましたが、猫の親子のことを気に掛ける人はいませんでした。
そんな中、近くに住むアフセンさんが親子のことを知りました。
「猫の親子はアパートの敷地内に置き去りにされていました。私は母親が安全な場所で子育てができるようにと、親子を保護して家に連れて帰りました。そして美しい瞳を持った母猫に、トルコ語でエメラルドの意味を持つ『ズムルト』と名付けました」とアフセンさんが言いました。
家に迎えられたズムルトは、すぐに暖かいベッドで横になって子猫達の世話を始めました。
ズムルトは子猫達のそばから片時も離れたくなかったようで、ご飯の容器が置いてある場所まで移動しようとはしませんでした。そこでアフセンさんはズムルトに、手でご飯を食べさせてあげることにしました。
ズムルトはいつも大きな音で喉を鳴らしています。そして、アフセンさんからご飯をもらうか、お腹を撫でてもらうと、両手でフミフミし始めます。また、ズムルトはアフセンさんに身体を擦りつけて、たくさんの感謝の気持ちを伝えてくるそうです。
その後、子猫達が十分に成長すると、アフセンさんは子猫達に素敵な家を見つけました。しかし、ズムルトは年齢を重ねていたため、なかなか引き取り手が現れませんでした。
「みんなズムルトのことを可愛がってくれましたが、彼女を迎えてくれる人は現れませんでした。」
「時間が経つにつれてズムルトは、この家での暮らしに完全に溶け込んでいきました。彼女はとっても素直で、私と過ごす時間が好きで、夜になると一緒の布団で眠るようになりました。」
また、アフセンさんが帰宅するとズムルトはいつもドアの前で待っていて、昼寝がしたくなると自然とアフセンさんに寄り添ってきました。
そんなズムルトの行動がアフセンさんの心を大きく動かしました。そしてついにアフセンさんは、ズムルトのことを手放すことができなくなってしまったのです。
「ズムルトは私のことをとても愛してくれていて、既に生涯の家族と家を見つけていたようです。彼女は私が今まで出会った中で一番特別な猫です」とアフセンさんが幸せそうに話してくれました。
こうしてアフセンさんはズムルトと子猫達を保護し、親子全員に素敵な家を見つけました。きっとズムルトはアフセンさんの優しさにいつも感謝していることでしょう。そしてこれからもずっと大好きなアフセンさんと一緒に、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
出典:zikrettinn/lovemeow