数週間前、キジトラの母猫が生まれたばかりの子猫と一緒に保護団体『インディー・ヒューメイン』に運ばれてきました。母猫はまだ非常に若く、子育てのやり方が分からなかったため、残念ながら生き残った子猫はひとりだけでした。
そんな猫の親子の話を聞いた養育ボランティアのベリンダさんは、親子を引き取ると母猫に『エンジェル』、子猫に『ウィロー』と名付けて自宅で世話を始めました。
エンジェルは家に到着するとすぐに養育部屋の中を調査し始めました。そして、ここが安全な場所だと分かるとすぐに落ち着いて、ウィローの世話を始めました。
エンジェルは大切なウィローを守ろうとして、部屋の隅にウィローを咥えて運びました。「私がウィローをベビーサークルの中に戻すと、いつの間にかエンジェルが部屋の隅の方へと移動させています」とベリンダさんが言いました。
ベリンダさんは毎回、エンジェルが寝床として決めた場所(箱の中や机の下や床の上など)が安全な場所かどうかを確認しているそうです。
そして保護から3週間ほどが経つと、ウィローはよちよちと歩き始め、自分で寝床の外に出ようとし始めました。また成長と共に随分と力強くなったウィローは、自分よりも大きなヌイグルミと格闘したり、お母さんの顔に突撃したりするようになりました。
一方のエンジェルはウィローにどんなにもみくちゃにされても、決して怒ったりすることはありませんでした。
その後、ウィローが自立していくにつれて、エンジェルは他の猫達とも過ごすようになり、一緒に遊んだり、愛情を注いだりするようになりました。
「エンジェルはとても甘い猫で、一日に何度も私に擦り寄ってきます。また彼女はいつも私のところにオモチャのネズミやソフトボールなどを持ってきてくれます。」
エンジェルはベリンダさんの足元に様々なものを持ってきて、感謝の気持ちを伝えているのです。
一方、エンジェルの愛情で成長を続けたウィローは、4本足で歩いたり登ったりできるようになりました。またベリンダさんに甘えるために、躊躇することなく膝の上に登ってくるようになったそうです。
そんな活発になったウィローに対してエンジェルは、トイレの使い方や固形食の食べ方を教えました。またウィローが飛び跳ねたり走り回ったりしながら様々なスキルを磨いている姿を見守って、近くで応援したり、一緒に動き回ったりしながら、ふたりの時間を楽しんでいるそうです。
「エンジェルは素晴らしいお母さんになりました。そしてウィローもエンジェルと同じように、愛情いっぱいの子猫に成長しました。」
ウィローは毎日エンジェルにしっかりと世話をされながら、ついに体重が1ポンド(約453g)を超えました。今のウィローは完全に個性が輝いていて、エネルギーが全身から溢れ出しているのです。
一方のエンジェルはいつもウィローの全ての要求に応えていて、毎日しっかりと子育てを続けています。エンジェルはウィローと一緒に過ごせることに大きな喜びを感じていて、ベリンダさんにたくさんの感謝の気持ちを伝えているのです。
こうして家の中で暮らし始めたエンジェルとウィローは、この先もずっと避難場所やご飯の心配をする必要はありません。これからもふたりは安全な家の中で、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:littlefostermeows/lovemeow