ある日、保護施設『ベスト・フレンズ・フィーラインズ』の元に、多くのケアを必要としている8歳の三毛猫についての連絡が入りました。
その日、1人の女性が野外で過ごしている体調の悪い猫の姿を発見しました。その後、保護されて『スパイス』と名付けられた猫は、新しい家に引き取られるまで、長い間老人ホームでみんなの心のケアをしてきた元セラピーキャットだということが判明しました。
「スパイスは新しい家に行った後すぐに行方不明になりましたが、それから2ヶ月後に優しい女性によって発見されました」と保護施設のニッキさんが言いました。
その後、スパイスの家族に連絡したところ、家族はもうスパイスを連れ戻すことに興味がなくなっていることが分かりました。そのためスパイスをそのまま放っておくことができなかった女性は、スパイスが快方へと向かい始めるまでの間、自宅で世話をすることに決めたのです。
「セラピーキャットとして多くの人達を助けてきたスパイスは、悲しいことにいつも間にか自分の帰る家が無くなっていました。そんなスパイスのことを女性は動物病院に連れて行って、獣医さんの治療を受けさせました。そして彼女はスパイスの命を救いました。」
保護された時のスパイスは悲惨な状態に陥っていて、体重が僅か1.6kgほどしかありませんでした。スパイスは非常に衰弱していて痩せ細っていたため、歩くことも困難な状況でした。またスパイスは生き延びるために外でゴミを食べていたため、胃に問題を抱えていました。
「スパイスは愛情深く優しい性格で、すぐに私の心をとりこにしました。彼女は大変な経験をしてきたにもかかわらず、今でも人間のことを信頼しています」と女性が言いました。
女性の献身的なケアとたくさんの美味しいご飯で、スパイスは徐々に元気を取り戻していき、着実に体重を増やしていきました。
スパイスは気分が良くなるとすぐに周りの人達の気を引くようになりました。スパイスが強く望んでいたのは、みんなが自分の存在に気づいてくれて、たくさんの愛情を感じられる場所で穏やかに過ごすことだけでした。
そして今月の初め、スパイスは保護施設にやって来て、さらに治療を続けました。
スパイスが新しい環境の中で暮らし始めるとすぐに、お気に入りの毛布を見つけて快適な時間を過ごし始めました。スパイスは美味しいご飯とオヤツ、そしていっぱい撫でてもらえることに大きな喜びを感じていました。スパイスは保護施設で新しい養育主さんを待っている間も優しいスタッフ達に囲まれて、とても充実した毎日を送っていました。
スタッフ達がスパイスの元を訪ねると、スパイスはいつも愛らしい音で喉を鳴らしながら挨拶をしてきて、感謝の気持ちを込めて擦り寄ってきます。スパイスは1日に何度も少量のご飯を食べて、いつも満足そうに過ごしているそうです。
「スパイスは随分と体力がついて、足腰も安定しました。また彼女はすぐに疲れることがなくなりました」とニッキさんが言いました。
スパイスは少し前に2.8kgを超えて、より強く、より活発になりました。「スパイスはとても愛情深い性格で、いつも撫でられたそうにしていて、注意を引くために愛らしい姿でアピールしてきます。また彼女はとってもお話し好きで、彼女に会った人達はみんな彼女に心を奪われます。」
スパイスは他の猫と同じスペースを共有するのがあまり好きではありませんが、家の中の唯一の猫になった時は、驚くほどたくさんの幸せを家族の元に運んでくることでしょう。
スパイスは再び室内生活を送れることに大きな喜びを感じていて、出会う人全てに甘えています。スパイスはその美しい性格と魅力的な笑顔で、周りの人達のことを魅了し続けているのです。
これからもスパイスはたくさんの愛情を感じながら、幸せな未来に向かって歩み続けていくことでしょう。
出典:bestfriendsfelines/lovemeow