厳しい寒さの中、養育ボランティアのエレン・リヒターさんの元に、野外で発見された母猫と唯一生き残っていた子猫についての連絡が入りました。
残念ながら母猫は唯一の子猫を育てることに興味を示しませんでした。「子猫は2日間世話をされていなかったため、私は一刻も早く子猫の元に向かわなければならないと感じました」とエレンさんが言いました。
エレンさんは哺乳瓶やミルクなどの必要なものを用意すると、子猫の元へと急ぎました。
エレンさんが到着すると、母猫から1mほど離れた場所に子猫が横たわっていました。エレンさんは最悪の事態も想定しながら、子猫の状態を確認するために手を伸ばしました。
「幸いなことに子猫は動きました。彼は非常に冷たい身体をしていましたが生きていました。私は救助が間に合ったことに少し安心しました。」
エレンさんはすぐに子猫の身体を温めて、体温を安全な範囲まで上げました。その後しばらくすると子猫はミルクを飲めるようになりました。
「子猫はあまり成長しておらず、同じ年齢の子猫よりもかなり小さな身体をしていました。私は彼を自宅に連れて帰って、約2時間ごとにミルクを飲ませ始めました。」
「私達が『チャーリー・ブラウン』と名づけた子猫は、しばらくの間とても不安定な状態が続きました。彼は保護の直後に体重を少し増やしましたが、すぐに体重が減り始めました。私はもし彼が命をつなぐことができなかったとしても、最期の瞬間まで出来る限りのことをしようと心に誓っていました。」
保護から2週間ほど体重を増やすことに苦労していたチャーリーでしたが、いつも愛らしい声で鳴いて、エレンさんの注意を引こうとしてきました。
エレンさんはチャーリーがいつもお腹をいっぱいにして眠っていて、今の環境に満足できているかを確認しました。「幸いなことに3週目を迎える頃には、チャーリーの体重は少しずつ増え始めました。私は彼の体重を確認しながら、彼はもう大丈夫だろうと感じました。」
「チャーリーは生後1ヶ月を迎えましたが、まだ手の平に乗せられるほどの大きさしかありません。彼の身体はまだ少しぐらついていますが、少しずつ筋肉が発達してきています。」
エレンさんはチャーリーを保護してから何度も眠れない夜を過ごしましたが、チャーリーの確かな成長を感じて、ホッと胸を撫で下ろすことができたのです。
チャーリーはまだとても小さいですが、毎回たくさんのご飯を食べて、早く大きくなろうとしています。また、チャーリーはエレンさんのおかげでとっても人間好きの性格になり、いつもエレンさんに向かって様々なことの要求してくるそうです。
さらにチャーリーはこの家で、『クリッキー』という名前の飼い猫に出会いました。
クリッキーはチャーリーの毛づくろいや世話をするのが大好きで、チャーリーに猫としての生き方も教えています。チャーリーはサイズが足りない部分を大きな個性で補っていて、時々クリッキーのボスのように振舞っていることもあるそうです。
出典:foster kitten tails
現在、生後5週になったチャーリーは、健康で、活発で、非常に好奇心旺盛な子猫になりました。また、チャーリーの母親は避妊手術を受けて、身体の悪いところを治療し、地域猫として暮らし始めたそうです。
「チャーリーは確実に大きくなっていて、トイレの使い方も覚え、オモチャで遊ぶようになりました。彼は自分のペースで成長していて、徐々に出来ることを増やしていっています。彼が里子に出られるようになるまでにはまだ少し時間がかかりますが、彼は必ずみんなに追いついて、素敵な家族と出会うことでしょう」とエレンさんが話してくれました。
こうして危険な状態で保護されたチャーリーは、エレンさん達のおかげでここまで来ることができました。これからもチャーリーはたくさんの愛情を感じながら、幸せな未来に向かって歩み続けることでしょう。
出典:foster kitten tails/lovemeow