今年の初め、保護団体『ウィズ・グレイス』の創設者のダニエル・チャベスさんの元に、改築中の家で生まれた子猫達についての連絡が入りました。
「その日、私達がいつもお世話になっている動物病院のスタッフから、助けが必要な子猫達についての連絡がありました」とダニエルさんが言いました。
子猫達は改装中の家に侵入した野良の母猫から生まれましたが、母猫は子猫達を残して何処かへと姿を消してしまったそうです。
「住人家族は子猫達を保護すると、600kmほど離れた私達の施設へと車を走らせました。私達は子猫達を受け取るとすぐに保育器で身体を温め始めました。」
子猫達はみんな身体が小さく、体重が60gほどしかありませんでした。ダニエルさん達は子猫達を救うために最善の努力をしましたが、残念なことに3匹のうちの2匹が息を引き取りました。
ひとりになった『マイケル』は何とか命をつなぐと、哺乳瓶からミルクを必死に飲んで、少しずつエネルギーを回復させていきました。
「保護から数日間は非常に不安定な状態が続きましたが、マイケルはその小さな身体で自分の運命と戦い続けました。そしてついに彼の状態は安定し始めました。」
ダニエルさんと彼女の夫は1つのチームになってマイケルにミルクを飲ませ、マイケルの全ての要求に応えました。
「私はマイケルにミルクを飲ませるために、毎日遅くまで起きていました。そして夫は朝早くに起きて、仕事の前にマイケルの世話をしました。私達は交代でマイケルのケアを続けました。」
そんな優しい夫婦のおかげで、マイケルはすくすくと成長を続け、無事にベビーサークルを卒業しました。するとマイケルはさらに好奇心が旺盛になって、部屋のいたるところに冒険に出かけるようになったのです。
マイケルは常に夫婦の後を追いかけて、何か必要なものがある時は躊躇することなく話しかけてきました。「マイケルはとっても甘い子猫です。彼はいつも私達と一緒にいたいと思っています。」
「私達はマイケルを他の猫達と交流させるために、リビングルームに連れて来ました。すると彼は他の猫達と遊びながら、猫として生きていく方法を学んでいきました。また彼は愛らしい足取りで部屋の中を歩き回るようになり、待ち伏せ攻撃をするためにお尻を小刻みに振るようになりました。」
マイケルは人間の首をこねるのが大好きで、人間のお父さんのヒゲに頭を擦りつけることを楽しんでいます。マイケルは他の猫達とすぐに友達になって、いつもみんなのマネをしながら猫のスキルを磨いているそうです。
「私達はマイケルの愛らしい姿にいつも心が癒されています。彼は日に日に自信を持って行動するようになり、他の猫達と一緒に散歩を楽しむようになりました。」
マイケルは現在約7週齢で、あと数週間で里子に出る準備が整います。マイケルは非常に愛情深い性格で、人間と一緒に過ごす時間に最高の幸せを感じているのです。
またマイケルは遊び疲れて眠たくなると、いつも夫婦のところに向かってきて、満足そうに喉を鳴らしながら、膝や首などをこね始めるそうです。
こうして母猫に置き去りにされてしまったマイケルは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。マイケルはこれからもたくさんの愛情を吸収しながら、家の中にたくさんの幸せを運び続けることでしょう。
出典:withgracerescue/lovemeow