ある日、ラスベガスの保護施設に母親のいない子猫の『ゾーイ』が運ばれてきました。ゾーイはすぐに養育ボランティアのパトリシアさんの家に移って、24時間体制の看護を受けました。
ゾーイは生まれから数日が経っていましたが体重は僅か78gしかなく、非常に衰弱していました。しかし、ゾーイには生きようとする強い意志がありました。ゾーイはたくさんのミルクでお腹を膨らませ、一晩の間に随分と体調を回復させることができました。
「ゾーイは日に日に強くなっていて、確実に体重を増やしています。彼女は哺乳瓶から驚くほどのミルクを飲んで、私達の心配を跳ね除けました」とパトリシアさんが言いました。
その後、ゾーイの目が開き始めると、これまで以上に哺乳瓶に突撃して、勢い良く吸いつくようになりました。またゾーイは柔らかい毛布を揉むのが大好きで、食事の後はいつもお腹を撫でて欲しそうにしてくるそうです。
その後もすくすくと成長を続け5週齢になったゾーイは、相変わらず哺乳瓶でミルクを飲むのが好きで、食べることが何よりも最優先でした。
そんな中、ゾーイは徐々に自分の足で歩く方法を理解し、すぐに元気いっぱいに部屋中を駆け回るようになりました。「ゾーイはいつも楽しそうにしています。その姿はとっても愛らしく、見ているだけで幸せな気持ちになります。」
多くの子猫達は嗅覚や聴覚、味覚が発達し始めると、徐々に耳が立ち上がってきて、約4週齢ほどで完全に立ち上がります。しかし、ゾーイは右耳だけがいつまでも寝たままになっていました。
その後、ゾーイが哺乳瓶を卒業する頃になると、ついに右耳が立ち上がり始めたそうです。
ゾーイは優しいパトリシアさんのことをいつもお母さんのように思っていて、家の至るところでパトリシアさんの後を追うようになりました。
そんな甘えん坊なゾーイに友達が必要だと感じたパトリシアさんは、『テディ』という名前の保護子猫を紹介することにしました。
そして、ふたりが出会うと一瞬で意気投合しました。ふたりはお互いに不確かな運命から助け出された子猫達でしたが、今は安全な家の中で明るい未来に向かって一緒に歩み続けているのです。
ふたりはパトリシアさんの家の寝室を自由に走り回り、お互いのことを追いかけ合って、色々な場所で可愛いハプニングを引き起こしているそうです。
そして、パトリシアさんの元で十分に成長したふたりは、ついに生涯の家を見つけました!
「ゾーイとの時間は本当にあっという間に過ぎていきました。私はゾーイとテディが同じ家に行くことができて、心から幸せを感じています」とパトリシアさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして野外で発見されたゾーイは保護先で最高の友達との出会いを果たし、新しい生活をスタートさせることができました。これからもふたりは常に一緒に過ごしながら、元気いっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:fosterkittensvegas/lovemeow