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病気でご飯が飲み込めず、ひどく衰弱していた迷子の子猫。懸命な看護で元気を取り戻した姿に保護主さんも感動

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今から3ヶ月前、ニッキ・マルティネスさんと夫がTNR活動(野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動)に取り組んでいると、幼い子猫が茂みから姿を現し、大きな声で鳴きながら近づいてきました。

夫婦は子猫を救い上げると、近くに兄弟や母親がいないかを確認し始めました。そしてニッキさんの夫が茂みを掻き分けながら進んでいると、ヤシの枝の下に小さな子猫の姿を発見したのです。「子猫は非常に痩せ細っていて、動かなくなっていました」とニッキさんは言いました。

ニッキさんの夫が子猫を救い上げると、子猫は突然大きな声で鳴き叫びました。夫婦は子猫が生きていることに安心し、一緒に保護した身体の大きな3匹の兄弟と共に動物病院へと急ぎました。

子猫はとても危険な状態で、獣医さんによる治療が必要でした。夫婦は子猫を自宅に連れて帰り、3匹の兄弟を別の養育主さんの家へと送り届けました。

「子猫はエネルギーが非常に少なく、ご飯を食べる気力がなく、体重も増えませんでした。私達は保育器の中で子猫を育て始め、チューブで一日に何度も栄養を与えました。」

夫婦は小さな子猫に『イージェー』と名づけました。

「イージェーが生き残るには、この危機的な状況を乗り越えて、再び体重を増やす必要がありました。私は彼女が快方へ向かうことを願いながら、栄養を与え続けました。」

それから少しすると、イージェーはニッキさんの声を認識するようになりました。そのためニッキさんが部屋に入ってくるたびに、保育器の前の方に歩いてくるようになったそうです。

保護から数週間の間、イージェーの身体は小さなままで、自分からご飯を食べようとはしませんでした。しかしイージェーは夫婦の献身的な看護のおかげで、少しずつ成長することができたのです。

そしてイージェーが少し大きくなった時、ニッキさんはイージェーが食べられない原因を調べるために、動物病院へと向かいました。

「イージェーの身体が少し大きくなったため、獣医さんは無事に採血するための静脈を見つけることができました。」

「採血の結果、イージェーが深刻な細菌感染症と戦っていることが分かりました。そして処方された抗生物質を彼女に与え始めると、その日の夜には随分と食欲が戻っていました。」

その後、イージェーの体重は増え始め、ついに危険な状態から脱することができたのです。

5週齢を迎えたイージェーは、オモチャで遊べるくらいに元気になり、他の子猫のようにご飯が食べられるようになりました。

「私達はこれまでイージェーが自分からご飯を食べる姿を見たことがありませんでした。でも今の彼女はご飯を自分で食べて、お腹をいっぱいに膨らませています。私はそんな彼女の姿を見て、思わず泣いてしまいました。」

イージェーはまるで別猫のように生まれ変わり、イタズラ好きの子猫になりました。イージェーは机の上から物を落としたり、パソコンのキーボードの上を横切ったりと、他の子猫と同じように行動するようになったのです。

そして9月28日、イージェーは体重が1ポンド(約453g)に達しました。夫婦はイージェーのためにパーティーを開き、みんなで成長を祝いました。

そしてそれから数週間後。イージェーが2ポンドになった時、夫婦はイージェーを新しい家族の元に送り出すことを決めました。

「私はイージェーと一緒に過ごし、彼女の成長を見守ることができたことに大きな幸せを感じています。私は彼女と出会えたことに心から感謝しています。」

そして数日前、イージェーはついに生涯の家へと旅立って行きました。ニッキさんは空港までイージェーを送って行き、さよならを言って飛行機に乗せました。きっとニッキさんはこの時別な日のことを、いつまでも忘れることはないでしょう。

「私達はこの日が来るのをずっと願っていました。イージェーは新しい家族と一緒に素晴らしい人生をスタートさせました。彼女は生涯の家で新しい姉妹の『ジョン』と『ポンチ』と出会い、楽しい毎日を過ごし始めました」とニッキさんは嬉しそうに話してくれました。

こうしてご飯が食べられなかったイージェーは、優しい夫婦のおかげで病気を乗り越え、新しい人生をスタートさせることができました。きっとイージェーは夫婦から受け取った愛情を、いつまでも忘れることはないでしょう。
出典:myfosterkittenslovemeow

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