先週の水曜日(10月30日)、ノーフォーク・サザン鉄道で働いているクリス・スモールさんが仕事をしていると、近くから子猫の叫び声が聞こえてきました。
「その時は既に日が落ちていて、雨が降っていたため何も見えませんでした。私が車両の検査をして最中に子猫の声が聞こえてきたため、辺りを調査することにしました。私は最初、負傷した子猫が近くで鳴いていると思っていました」とクリスさんは言いました。
その後、クリスさんがタンク車両に近づくと、鳴き声が大きくなり、子猫が車体の中にいることが分かりました。
「私がかがむと、車体の隙間に小さな顔を見つけました。私はすぐに上司に子猫のことを話し、子猫をすぐに助ける必要があることを伝えました。しかし、上司は『ノー』と言いました。そして私に仕事場に戻るように言ってきました。」
子猫はまだ幼かったため、クリスさんは子猫がひとりでこの場所に出入りするのは不可能だろうと思いました。そして子猫がどれだけの時間、食べ物と水なしで過ごしていたかが心配になりました。
「地元の動物管理センターのオフィスは午後7時に閉まるため、この時は利用することができませんでした。私は助けられる命を諦めたくありませんでした。そのため私は、仕事が終わった時にまだその場所で子猫が鳴いていたら、助けに戻ってくることを子猫に約束しました。」
子猫の叫び声はクリスさんが仕事を終わらせた後も続いていました。「私はタンク車両がすぐに出発しないことを確認すると、すぐに事務所に向かい、長いトングを手に入れました。」
クリスさんはその道具を使い、子猫の周辺に詰まっていたゴミなどを取り除くと、そこに子猫と数匹の兄弟の姿を発見しました。しかし残念ながら、鳴いていた子猫以外は既に息を引き取っていたそうです。
「私は何度も隙間に手を伸ばし、何とか子猫を保護することに成功しました。」クリスさんは慎重に子猫を引き出すと、子猫の身体を乾かし、つなぎのポケットの中へと入れました。
出典:aprile.raisorsmall
「子猫はすぐに眠りにつきました。彼女がどれだけ長い間その場所にいたかは分かりませんが、彼女は暖かい場所に落ち着いたようです。その後、私が事務所に戻ると、上司から『おめでとう、今のあなたには猫がいますが、多分明日からの仕事はないでしょう』と言われました。」
クリスさんは子猫に『プロミス(約束)』と名づけました。それはクリスさんがひとりで鳴いていたプロミスに、必ず助けに戻ってくると約束したからでした。「もし私があの時の約束を守っていなければ、ずっと私の頭の中にプロミスの叫び声が残り続けていたことでしょう。」
翌日、職場に到着する前に、クリスさんは会社から連絡を受けました。「会社側は私の行動について調査をしていて、それが終わったら私をクビにするだろうと伝えてきました。そして私が職場に足を踏み入れたら、不法侵入で警察に通報すると言ってきました。」
その後、クリスさんの話を知った多くの人達が、クリスさんを擁護するために会社のfacebookページなどに多くの書き込みをしたそうです。
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一方の助け出された子猫は、昨日地元の動物病院で最初の健康診断を受けて、病気などを持っていないことが確認されました。プロミスは生後約2週間で、すぐに新しい環境に適応し、先住犬の『デイジー』ともとても仲良くなったそうです。
「プロミスは哺乳瓶を力強く掴んで、デイジーにしっかりと守られています。彼女はいつも大きな音で喉を鳴らし、暖かい場所とたくさんのご飯にとても喜んでいます。彼女は食欲旺盛で、家族みんなに愛されています」とクリスさんの妻のアプリーレさんは言いました。
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そして今日、会社側と労働組合との話し合いが終わり、ノーフォーク・サザン鉄道がfacebookページに以下のような投稿を行いました。
『10月30日の出来事の状況を検討した結果、ノーフォーク・サザンは従業員の行動が解雇にあたらないと判断しました。従業員には既に仕事への復帰が通知されています。
ノーフォーク・サザンは提起された懸念を認識し、動物の安全と幸福に長く関わっていくことを約束し、地元の動物福祉団体に1万ドル(約108万円)の寄付を行います。』
こうしてクリスさんは多くの人達のサポートもあり、無事に職場に戻れることになりました。クリスさんの優しい行動が会社側に認められて本当に良かったですね(*´ω`*)
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