今から15年前、子猫の『ルナ』が街の中を彷徨い歩いていました。ルナを可哀想に思った家族は、すぐにルナを保護して自宅へと連れて帰ったのです。
「私が生後3週目のルナを道端で見つけると、両親が自宅に連れて帰りました。そして、ルナと名づけて家族に迎えたのです」とアンジェル・オラバリアさんは言いました。
ルナが迎えられた家には数匹のペットがいましたが、ルナよりも随分年をとっていたため、15年後にはルナだけが残りました。
アンジェルさんの母親は15歳を迎えるルナのために、特別な誕生日をプレゼントしたいと考えていました。そして、『クインサネラ』を思いついたのです。
クインサネラは、中南米からアメリカに移住してきた人達の間で行われてきた伝統的な習慣で、15歳を迎えた女の子達が大人の女性の仲間入りをするためのお祝いです。その日はピンクのドレスを身にまとい、頭にティアラの王冠を載せて、まるでお姫様のような姿をみんなにお披露目するそうです。
ルナは人に注目されのが大好きだったため、アンジェルさんの母親は、クインサネラがルナにピッタリだと思ったのです。
母親は計画していたアイデアを家族に話しました。話を聞いた家族は一瞬驚きましたが、すぐに興奮へと変わっていったそうです。
「ルナは家族全員の恋人です。彼女は撫でられるのが大好きで、私達が少し撫でただけでも、大きな音で喉を鳴らし始めます。」
「私達は普段、家族バラバラでルナと接します。でも、この特別な誕生日には、家族みんなで彼女をお祝いすることになりました。」
「私のお母さんがルナのためのドレスを注文すると言った時、最初は冗談かと思いました。でもお母さんは本気でした。どうやらお母さんは、1年も前から誕生日会を計画していたようです!」
家族はいくつかの料理を準備して、ルナのために猫用のケーキを作りました。
「お母さんがパーティー前に家を出ると、ピンクのテーブルクロス、風船、そして花束を持って帰ってきました。その後、私達の親友も招いて、合計12人でルナの誕生日を祝いました。」
ルナの誕生パーティーは約3時間続きました。ドレスアップしたルナはみんなの視線を感じて、とても嬉しそうにしていました。また、大好きなマグロの猫缶をお腹いっぱい食べられて、とても満足していたそうです♪
「ルナはみんなが自分のために集まってくれたことを知っているようで、最後まで楽しそうな姿を見せてくれました」とエンジェルさんは嬉しそうに話してくれました。
こうしてルナの誕生日会は、みんなの笑顔の中で幕を閉じました。ルナも大好きなマグロが食べられて、大満足の1日だったようです。
ルナは現在15歳ですが、まだまだ元気いっぱいです。これからも家族と共に幸せな日々を過ごし、素敵な思い出をたくさん作っていくことでしょう(*´ω`*)