ある日、4匹の幼い子猫達が野外で発見されて、保護施設に運ばれてきました。生後約5週間だった子猫達が成長するためには、養育ボランティアさんの助けが必要でした。
「子猫達が運ばれてきた施設には夜間スタッフがいませんでした。また子猫達は免疫力が低く、施設の環境ではすぐに病気にかかってしまう可能性がありました」と保護団体『リベレーション・キャット・ハウス』のアシュリーさんが言いました。
保護施設から助けを求められた時、アシュリーさんと彼女のチームは躊躇することなく子猫達を受け入れることを決めました。
混乱と恐怖で怯えていた子猫達は、隅っこの方で身を寄せ合いながら、お互いのことを安心させようとしていました。「私達は子猫達を抱きかかえたいと思いましたが、ゆっくりと信頼を築いていかなければならないことを知っていました。」
とっても臆病なキジトラ猫の『ハラペーニョ』は人間との触れ合いを怖がって、兄弟の後ろに隠れていました。しかし、初めて暖かい毛布にくるまれた瞬間から恐怖心が薄れ始めました。
アシュリーさんは子猫達をひとりずつ毛布で包んで、優しく撫でながらここが安全な場所だと伝えました。すると子猫達は次第にリラックスしていって、小さく喉をゴロゴロと鳴らし始めました。
「キジトラ猫の『シナモン』が最初に私に懐いてくれました。シナモンは一番小さな体をしていますが、一番勇敢な子猫です。ハラペーニョはとても慎重でしたが、しばらくすると人間に慣れてきました。」
出典:foster.love.repeat
「口に白髭のある『ぺぺ』は食べ物につられて打ち解けました。ぺぺはとっても食いしん坊で、オヤツを見た瞬間に夢中で食べ始めました。もう1匹の黒白猫の『ローズマリー』はなかなか人間のことが信じられなくて、慣れるまでには少し時間がかかりました。」
「それでもローズマリーの心の壁は少しずつ崩れていきました。最初の頃は抱っこを嫌がっていましたが、最終的には腕の中でゴロゴロと喉を鳴らすようになりました。」
保護から2週間ほどで、臆病だった子猫達は随分と人間のことを受け入れました。まだ聞き慣れない音には警戒しますが、すぐに好奇心が恐怖心を上回ります。「私は子猫達にスマートフォンで動画を見せて、様々な音に慣れさせました。」
随分と人間のことを受け入れた子猫達は、アシュリーさんが子猫部屋に入ってきても、散り散りになって逃げ出すことがなくなりました。その代わりに毎回興味津々でアシュリーさんのことを見つめてくるそうです。
「私は毎晩、子猫達をひとりずつ連れ出して、1対1の時間を作っています。それによって子猫達が人間に慣れて、人間が悪い生き物ではないことを学びます。」
子猫達の中で一番大胆なシナモンはすぐに膝の上でくつろぐようになって、抱き上げた瞬間に喉を鳴らすようなりました。完全に「シャー!」という威嚇音は消えて、部屋中をゴロゴロ音で満たしています。
ぺぺは個性的な性格で、いつも仰向けで転がりながら兄弟に遊んでアピールをしています。ハラペーニョは自分の殻を破って好奇心旺盛な一面を見せ始めています。ローズマリーはまだ内気ですが、少しずつアシュリーさんとの絆を深めています。
子猫達はもう隅っこでうずくまることはなく、エネルギー全開で部屋中を駆け回っています。子猫達は小さな足を一生懸命に動かしながら遊び回っていて、遊び疲れるとみんなで団子状態で眠って、次の騒ぎに向けてエネルギーを充電しているのです。
「子猫達はここが安全な場所だと分かると、一気に遊び好きの子猫へと変わりました」とアシュリーさんが話してくれました。
子猫達は現在、アシュリーさんや保護団体のスタッフ達のおかげで、自信に満ちた室内猫として成長しています。きっと子猫達が里子に出られるようになったら、子猫達の目の前に素敵な家族が現れて、安全な家の中でいつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
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