ある日、リサさんが会社の駐車場を歩いていると、1匹の三毛猫が駆け寄ってきました。そして、リサさんに何かを伝えようとしているかのように合図を送ってきたのです。気になったリサさんは猫の後を追って、建物の脇へと向かいました。
「リサさんはそこにあった排水管の中から、子猫の声が聞こえてくることに気づきました。排水管のパイプは傾斜していたため、子猫はそこから這い上がることができなくなっていました」と保護施設『ヒア・キティ・キティ・レスキュー』のスタッフが言いました。
リサさんからの電話で現場に駆けつけたスタッフ達は、ウェットフードに浸したスカーフを2mほどの長さのポールの先に結びつけて、排水管の中へと差し込みました。すると食べ物の匂いに気づいた子猫が、ポールの先にしがみついてきたのです。
子猫を無事に引き上げたスタッフ達は、母猫も保護しました。また、近くの茂みに隠れていた別の子猫も保護することに成功しました。子猫達は今まで人間と接したことがなかったようで、保護からしばらくの間、物陰に隠れて怯えていたそうです。
出典:herekittykittyrescue
翌朝、スタッフ達は念のため昨日の現場を訪れました。すると子猫の救出がまだ全て終わっていないことに気づいたのです。
「私達が再び昨日の場所に向かうと、排水溝の中から子猫の叫び声が聞こえてきました。子猫が排水溝に落ちてから随分と時間が経っていたため、私達はとても焦りました。」
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「子猫は地下のパイプの迷路で怯えているようでした。私達はすぐに救出方法を話し合って、良い方法を思いつきました。」
スタッフ達は近くのマンホールの蓋を開けて、ステイシーさんが濁った水の中へと入っていきました。
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「排水溝の中に入ると、直径が25cmほどの黒いパイプがあることが分かりました。それは昨日子猫を救出した排水管から繋がっているように感じました。私達はそのパイプに食べ物を入れた捕獲器を設置しました。」
その後、ステイシーさんが排水溝から出ると、待機していたスタッフ達が『母猫が子猫達を呼んでいる様子を撮影した動画』を再生しました。するとパイプの中から聞こえてくる子猫の声が少しずつ大きくなってきたのです。
「私達が息を殺して待っていると、これまでで最高の音が聞こえてきました。それは捕獲器の入口が閉まる音でした!」
その後、ステイシーさんが再び排水溝に入って、子猫が入った捕獲器を回収しました。そしてステイシーさんが別のスタッフに捕獲器を手渡した時、愛らしい茶トラの子猫が姿を現したのです。
「私達は長い時間孤独と空腹に耐え続けた子猫を無事に救い出すことができました。子猫はもう安全です。私達はパイプから助け出した子猫に『パイパー』と名付けました。」
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スタッフ達は救出したパイパーを早く安心させようと、先に保護していた親子の元へと急ぎました。そして、母猫や兄弟達と再会したパイパーは嬉しそうな表情になって、空腹だったお腹をいっぱいに満たしたそうです。
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こうしてリサさんに助けを求めてきた母猫のおかげで、幼い子猫達の命が救われました。きっと母猫は人間の優しさを知っていて、子猫達の命を助けてくれると思ったのでしょう。
その後、猫の親子は無事に生涯の家へと旅立っていきました。家猫として暮らし始めた親子はもう、食べ物や避難場所の心配をする必要はありません。これからは温かい家族と一緒に、いつまでも安全で幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:herekittykittyrescue/lovemeow