ある日、野良猫が生後5〜6ヶ月の2匹の子猫達と一緒に、食べ物と避難場所を求めて庭のポーチに現れました。猫の親子に気づいた住人は、すぐに地元の保護施設『スパークル・キャット・レスキュー』に連絡をして、親子を施設へと連れて行きました。この時の母猫のお腹の中には新しい命が宿っていました。
その後、母猫は別の保護施設『マーフィーズ・ロー・アニマル・レスキュー』の創設者のサラ・ケリーさんの元へとやって来ました。2匹の子猫達は養育主さんの家ですぐに人間生活に順応し、ふたりで一緒に生涯の家へと旅立っていきました。
一方、『アリー』と名付けられた母猫は、養育ボランティアのモニカさんの家で出産と子育てを行うことになりました。アリーはとっても人懐っこい性格で、ハグをするのが大好きな猫でした。
「アリーはモニカさんの膝の上がすぐに好きになって、たくさんの愛情を求めてくるようになりました」とサラさんが言いました。
アリーは安全な家の中で暮らせることが嬉しくて、いつもモニカさんに寄り添いながら幸せそうに過ごしています。「アリーはいっぱい甘えたくて、チャンスがあるたびに膝や腕などに寄り添ってきます。」
そして、モニカさんの家で過ごし始めてから2週間後、アリーは元気な5匹の子猫達を出産しました。アニーはとても気配りのできるお母さんで、しっかりと子育てをしながら、子猫達の全ての要求に応えていました。アニーは安全な場所で子育てができることに心から幸せを感じていました。
一方の5匹の子猫達も快適な寝床にとても満足していて、お母さんから注がれるたくさんの愛情にいつも心が満たされていました。
「子猫達が鳴き声を上げると、アリーがすぐに抱きしめて毛づくろいを始めます。子猫達はアリーの温かいハグによって、自分達が愛されていることを強く感じることができています。アニーは子猫達のことを常に優しく見守りながら、子猫達が満たされているかを確認し続けています。」
その後、子猫達が動き回れるようになると、アリーは子猫達が遠くで迷子になっていないかを確認するようになりました。子猫達は成長と共に行動範囲を広げていって、オモチャで遊んだり、トイレの練習をしたり、レスリングのスキルを磨いたりと、様々なことをするようになりました。
アリーはそんな子猫達にいつもキスをして回って、愛情いっぱいに子育てを続けました。
子猫達がさらに成長すると、徐々に離乳し始め、日に日に自立していきました。すると人間好きのアリーは再びモニカさんに寄り添うようになって、たくさんの愛情を求めるようになったのです。
アリーが育てた5匹のうちの2匹、『シンディ・ルー』と『サー・ニップス』はペアになって同じ里親さんの元へと旅立っていきました。残りの3匹の兄弟、『ハッティ』『メイジー』『サム』は新しい里親さんを探している最中だそうです。
そして、アリーが生涯の家に行く準備を整えると、素敵な家族がアリーに会いにやって来ました。家族は両手を広げてアリーを迎え入れて、自宅で先住猫と先住犬を紹介しました。
「アリーは子猫達を立派に育て、生涯の家族と共に新しい生活をスタートさせました。アリーは引っ越した先で『イーファ』と名前を変えて、毎日を幸せそうに過ごしています。彼女はこの先ずっと優しい家族にいっぱい甘えながら、何不自由ない生活を送っていくことでしょう」とサラさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして子猫達と一緒に庭のポーチに現れたイーファは、安全な家の中で全ての力を子育てに注ぐことができました。これからもイーファはたくさんの愛情を感じながら、いつまでも幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:kellyfosterkittens/lovemeow