ある日、保護施設『レン・レスキューズ』のアリッサ・スミスさんが、助けを必要としている4匹の子猫達についての連絡を受けました。子猫達はまだとても幼く、養育主さんの助けが必要でした。
「母猫と離ればなれになってしまった子猫達には、あまり時間が残されていませんでした。幸いなことに子猫達の話を聞いた女性がすぐに子猫達を保護して、地元の保護団体の元へと連れて行きました。子猫達はそこで看護されて、何とか命をつなぐことができました」とアリッサさんが言いました。
子猫達は母猫と一緒に家の庭にいるところを発見されました。しかし、人間を非常に怖がっていた母猫は、人間の気配に気づくとすぐにどこかへと姿を消してしまったのです。
その後、アリッサさんから連絡を受けた養育ボランティアのアシュリーさんは、子猫達を保護団体の施設から引き取ると、自宅で一晩中看護を続けました。そして日中はいつも一緒に保護活動をしているジェニファー・ハートさんが人工哺乳を引き継ぎました。
「子猫達は保護される少し前まで母親によって大切に育てられていました。残念ながら一度母親と離ればなれになってしまった子猫達は、再び母親に会えることはほとんどありません。」
そのためアシュリーさんとジェニファーさんは、子猫達が大きくなるまで人工哺乳を続けることに決めていました。しかし、ここで素晴らしいことが起こったのです。
子猫達が保護された家の庭に、再び母猫が姿を現しました。母猫は人間のことを怖がりながらも、子猫達のために戻ってきたのです。そんな母猫の姿に驚いた家族でしたが、すぐに家の外に出て、何とか母猫を保護することに成功しました。
そして翌日、母猫は子猫達と再会するために、アシュリーさんの家へとやって来ました。
母猫は人間に全く慣れていなかったため、キャリーの中から出ようとしませんでした。そこでアシュリーさんは子猫達の姿を母猫に見せることにしました。
「私は子猫達を抱き抱えて、母猫の目線の先に置きました。すると母猫は真っ直ぐに子猫達のところに歩み寄って、子猫達の真ん中で丸くなりました。そして嬉しそうに喉を鳴らしながら子育てを始めました。」
子猫達にミルクを飲ませ始めた母猫は、心の底から幸せを感じていました。母猫は大きな音で喉をゴロゴロと鳴らしながら、幸せそうに両手をこね始めたのです。
「私達はこれまで、これほど心温まる光景を見たことがありませんでした。私達はその時、目の前で起こっていることに信じられないほどの奇跡を感じました。」
翌朝、アシュリーさんは母猫の喉の音で目を覚ましました。母猫は1日も経たないうちにすっかり人間のことを信頼するようになっていて、アシュリーさんに寄り添ってくるようになったのです。
母猫は再会した子猫達のことを何よりも大切に想っていました。母猫は常に子猫達に気を配りながら、全ての愛情を子猫達に注ぎ続けていました。
「まだ幼い子猫達にとって、母猫に寄り添うことが一番幸せなことです。私達は母猫が子猫達のために勇気を出して戻ってきてくれたことに心から感謝しています。今の子猫達は大きな幸せに包まれています」とアシュリーさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして一度は離ればなれになった猫の親子は、再び一緒になることができました。これからも母猫は大切な子猫達に寄り添いながら、幸せいっぱいに喉を鳴らし続けていくことでしょう(*´ω`*)
出典:wrennrescues/bruceandfoxfosters/lovemeow