ある日、『シビー』という名前のとっても大人しい猫が、40匹以上の猫達が暮らしている家から救い出されました。シビーは体調が悪かったにもかかわらず、助けに来てくれた人達に嬉しそうに頭を擦りつけました。
保護団体『ハースサイド・キャッツ』のアシュリー・アンダーソンさんは、5つの保護団体と協力しながら、全ての猫を助け出しました。「私達は身体に問題のある猫を治療したいと申し出て、シビーが私達のところにやって来ました」とアシュリーさんが言いました。
シビーはアシュリーさんの元で目や口、顔の傷や胃の問題の治療を受けました。シビーはとても優しい猫で、アシュリーさんに寄り添いながら、まるで「ありがとう」と言っているかのように鼻を押しつけてきました。
「シビーはこれまでに大変な経験をしてきたにもかかわらず、優しい性格を失うことはありませんでした。」
シビーは小眼球症で生まれたため、目が未発達で異常に小さい状態でした。またシビーはまつ毛が内側に向いていて、常に目に痛みを感じながら生活していたため、まぶたの手術を受ける必要がありました。
その後、無事に手術が終わったシビーはとても気分が良くなったようで、嬉しそうに頬をアシュリーさん達に擦りつけてきました。
そしてシビーが完全に回復すると、隠されていた個性が輝き始め、全身の毛が柔らかくて光沢のあるものに変化しました。「シビーはとても優しくて、寄り添ったり遊んだりするのが大好きです。彼はたくさんの猫達と共に暮らしていたため、他の猫に怯えたりすることはありませんでした。」
シビーは毎日温かくて魅力的な笑顔を浮かべ、その瞳には愛情が溢れていました。またシビーは誰かに身体を撫でてもらうたびに、ゴロゴロと喉を鳴らし始めました。
シビーは人間のことが大好きで、いつもみんなの注目を集めようとしています。さらにシビーは嬉しそうに人間の後を追いかけて、愛情を注いでもらうと一瞬で幸せな猫に変わりました。
シビーは動物病院での診察中も、キャリーが開くたびに顔を扉に擦りつけました。シビーの身体の中には常に愛情が溢れていて、まるでそれは海のように無限でした。
シビーは回復と共に好奇心も旺盛になって、何か気になるものを見つけるたびに無邪気に遊び始めました。「シビーはお茶目で遊び好きで、信じられないほど優しくて、人間や他の猫と一緒にいるのが大好きです。」
シビーは時間の経過と共にたくさんの猫達が里親さんの元に旅立っていく姿を見て、自分も生涯の家を強く求めるようになりました。シビーはいつも愛らしい姿で保護施設にやって来る人達の気を引いて、自分を連れて行ってくれる人が現れるのを待ち続けました。
しかし、シビーを家に迎えてくれる人はなかなか現れず、いつの間にかシビーは一緒に保護された猫達の中で、一番最後まで残った猫になりました。
そんなある日のこと、シビーが待ち望んでいた瞬間がついにやって来ました。その日、ジュリーさんとグレッグさん夫婦がシビーの元を訪れて、シビーの優しさに完全に心を奪われたのです。
シビーはジュリーさんに向かって真っ直ぐに歩み寄って、頬に愛らしいキスをしました。それはまるで自分のために夫婦が来てくれたことを知っているかのようでした。
「シビーは2年間待ち続け、ついに愛する家族に出会うことができました。彼は常に温かい愛情を感じながら、いつまでも自分の人生を楽しんでいくことでしょう」とアシュリーさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして長い間里親さんとの出会いを待っていたシビーは、2年後に素敵な出会いを果たすことができました。これからもシビーは大好きな家族に寄り添いながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:hearthsidecatsinc/lovemeow