ある日、保護施設『マーフィーズ・ロー・アニマル・レスキュー』に助けを必要としている独りぼっちの子猫についての連絡が入りました。
子猫は感染症を患っていて、目を開けることができなくなっていました。「連絡してきた人達は、私達に子猫を助けることができるかを尋ねてきました。私達には苦しんでいる子猫を拒否することができませんでした。私達はすぐに子猫を迎えに行くと、緊急治療を始めました」と保護施設のサラ・ケリーさんが言いました。
子猫は非常に痩せ細っていて、誰かに補助してもらわないと食べることができませんでした。サラさんと彼女のチームは24時間体制で看護を行い、薬を与えて、水分を補給し、ご飯を食べさせ、たくさんの愛情を注ぎ続けました。
「私達は子猫の命をつなぐために、出来る限りのことをする決心をしていました。私達は子猫に『ミープ』と名づけました。」
ミープは非常に辛い状態だったにもかかわらず、適切な治療と美味しいご飯、そしてたくさんのハグに幸せを感じていました。
「ミープの全身にはたくさんのノミがついていて、眼感染症を患っていて、エネルギーがほとんどありませんでした。でも彼は徐々に快方へと向かい始め、体重が増え始めました。」
少しずつ元気を取り戻してきたミープにサラさんが話しかけると、柔らかい毛布をこねながら、ゴロゴロと愛らしい喉の音で返事をしてくれました。ミープは保護された時から独りぼっちだったため、いつも一緒にいることのできる友達を強く望んでいました。
ミープは保護から1週間で両目が綺麗になり、ようやく正常に呼吸ができるようになりました。ミープは足に力を入れられるようになると、身の回りのもので遊ぶようになりました。
「ミープは確実に体重を増やし、徐々に筋肉が発達してきました。彼は日に日にエネルギーを取り戻してきていて、いつも愛らしい喉の音を響かせています。」
その後も回復を続けたミープは、保護された時とは全く別の子猫へと生まれ変わりました。ミープは健康な体を取り戻し、好奇心が溢れ出してきました。あとミープに足りないものは、一緒に過ごすことのできる友達だけでした。
サラさんはミープの成長に友達が欠かせないことを知っていました。そして、ミープにピッタリの子猫がいることも知っていました。
ミープが保護される2週間前、サラさんは大きな声を持つ『ルビー』という名前の子猫を引き取っていました。その時のルビーは生後僅か2〜3日で、まだ目も開いていませんでしたが、自分が望んでいるものを手に入れる方法を知っていました。
ルビーが何かを必要としている時は、躊躇することなく大きな声で鳴き始めました。さらにルビーは成長するにつれて、自ら人間に近づいて行くようになり、注意を引くために前足を振ることを覚えたのです。
「ルビーはとっても可愛い歌姫です。彼女には伝えたいことがたくさんあり、みんなの注目を集めるために何でもします。」
ミープとルビーがお互いに会う準備を整えると、さっそくサラさんはふたりを会わせてみました。するとふたりはお互いに何が必要かを分かっていたようで、一瞬のうちに兄弟のような存在になったのです。「その日からふたりは一緒に過ごすようになり、いつもオモチャやキャットツリーで楽しそうに遊んでいます。」
ミープとルビーにはこれまで、強く抱きしめることのできる兄弟がいませんでした。でも今は違います。ルビーはお姉さんのような存在になり、いつもミープのことを先導しています。一方のミープはルビーの行動をマネしながら、いつもルビーの後を追いかけているのです。
こうしてお互いに独りぼっちで保護された子猫達は、サラさんの元で結ばれて、常に一緒の時間を過ごすようになりました。今のふたりは周りの人達にたっぷりと甘やかされながら、幸せいっぱいの毎日を過ごしているのです(*´ω`*)
出典:kellyfosterkittens/lovemeow