先月、ある家族が家の庭から聞こえてくる子猫の声に気づきました。気になった家族が庭を調査すると、2週齢の幼い子猫がお母さんの愛情を求めて大きな声で鳴いていました。
家族は母猫が戻ってくることを願い、それから丸一日待ちましたが、結局母猫は姿を現しませんでした。家族は鳴き続ける子猫を心配して、地元の保護団体に連絡をしました。
その後、保護団体から連絡を受けた養育ボランティアのナージャさんが、子猫を引き取りに来ました。「子猫はとても空腹で、小さな声で鳴き叫んでいました」とナージャさんが言いました。
「子猫は2週齢で体重が200gしかなく、とても衰弱していました。最初の2日間は上手く哺乳瓶からミルクを飲むことができなかったため、十分にお腹を膨らませることができませんでした。」
ナージャさんは子猫に『シエナ』と名づけ、処方薬を飲ませて、24時間体制で集中治療を続けました。
短い間隔での食事や適切なケアのおかげで、シエナは少しずつ元気を取り戻していき、哺乳瓶からたくさんミルクを飲むようになりました。シエナはナージャさんの優しさにいつも感謝していて、ミルクを飲むたびにゴロゴロと喉を鳴らしているそうです。
ナージャさんはシエナが寂しくないようにヌイグルミをプレゼントしました。そのおかげでシエナは孤独を感じなくなりました。
またシエナはナージャさんが部屋に入ってくるたびに、すぐにベッドから出てくるようになりました。そしてナージャさんがミルクの準備をしている間、シエナはナージャさんのことをじっと見つめて、いつも物珍しそうに頭を傾けているそうです。
「シエナはいつも甘く、ゴロゴロと喉を鳴らし、ピッタリと寄り添って、身の回りのものに興味津々です。」
ちょうどその頃、ナージャさんは別の場所で見つかった独りぼっちの『マイルズ』を引き取りました。マイルズは保健所から助け出された2週齢で子猫で、友達を必要としていました。
ナージャさんはシエナとマイルズの準備が整うと、ふたりを会わせてみました。するとお互いに一目惚れしたようで、ピッタリと寄り添い始めました。そしてふたりは今までずっと一緒にいたかのように、幸せそうに眠りに落ちていったのです。
ふたりは一緒に感染症の治療を受け、お互いに喉を鳴らし合ったり、寄り添い合ったりしながら、お互いのことを癒し続けました。ふたりは目覚めた時から一緒に遊び、寝る時も一緒に夢の世界へと旅立って行きました。
シエナはほとんど回復しましたが、マイルズはもう少し治療を続ける必要があります。マイルズはシエナがいつも応援してくれていることが嬉しくて、毎日幸せそうな姿を見せてくれているそうです。
シエナはいつもたくさんのエネルギーをマイルズに与え、マイルズの心を温め続けています。
「シエナは現在、家の中を思いっきり走り回り、マイルズと一緒にレスリングをして、オモチャで楽しそうに遊んでいます。」
「シエナは好奇心旺盛な元気いっぱいの子猫に成長していて、あと数週間で里子に出る準備を整えます。」
「今のシエナはウェットフードが大好きで、トイレも上手に使っています。彼女はイタズラ好きの甘えん坊で、生涯の家族に出会えることが今から待ちきれないようです」とナージャさんが話してくれました。
こうして家の庭で発見されたシエナは、優しい人達のおかげで無事に元気を取り戻すことができました。シエナは現在、家の中を元気いっぱいに飛び跳ねていて、大きな個性を輝かせているのです。
出典:tiny.paws.fosters/lovemeow