ある日、南アフリカの西ケープ州にある工場で1匹の子猫がフォークリフトに巻き込まれました。子猫はかろうじて生きている状態で保護施設へと運ばれてきたのです。
獣医さんは子猫の命を救うために、全ての手を尽くしました。そして、処置が終わると子猫に包帯を巻き、保護施設のスタッフに抗生物質と鎮痛薬を手渡したのです。
子猫はとてもひどい状態でしたが、そこにいる誰もが子猫の命を諦めていませんでした。子猫自身も自分の命を諦めていませんでした。
大変な一日を過ごした子猫は、とても疲れたようで、朝まで目を覚ましませんでした。
翌朝、目を覚ました子猫は、とても容態が安定していました。そして、命を救ってくれた人達に「ニャーニャー」と可愛い声を聞かせてくれたのです。もしかすると子猫は、みんなにお礼を言っていたのかもしれません。
保護施設で暮し始めた子猫には「怪我に打ち勝って、強く生きて欲しい」という想いを込めて『ウォーリアー』と名づけました。
ウォーリアーは、とても素直な子でした。スタッフは1日に2回、怪我の治癒のためにクリームを塗るのですが、ウォーリアーは自分のためにやってもらっていることを分かっているのか、クリームを塗っている間に暴れることはありませんでした。
スタッフの看病と愛情で、ウォーリアーは徐々に傷は癒えてきました。そして、日に日に戦士のように強くなっていったのです!
ウォーリアーの回復は想像以上に速く、スタッフ達を驚かせました。そして、見る度に元気になっていく姿に、スタッフ全員が笑顔になったそうです。
スタッフ達はその後も、ウォーリアーの包帯を1日に2回替え、薬を飲ませました。
それから4ヶ月後。
ウォーリアーは完全に怪我に打ち勝ったのです!
そしてついに、ウォーリアーが里親さんの家に旅立つ日がやってきました。今まで一生懸命に手を掛けてきたスタッフ達にとって、ウォーリアーとの別れは非常に辛いものでした。スタッフの1人のロッツさんは、ウォーリアーを送り出す時に涙が止まらなかったそうです。
新しい家に迎えられたウォーリアーは、居心地の良い猫部屋で新しい暮らしをスタートさせました。
しばらくすると、ウォーリアーは保護猫のゼンに出会いました。愛情いっぱいのウォーリアーは、ゼンを弟のように可愛がっているそうです。
ふたりが楽しそうに遊ぶ姿はこちら。
Warrior and his brother Zen .. Playing .. Kitty war games ..
Just got to love this kitten .The kitten cottageさんの投稿 2016年6月28日
すっかり大人になったウィーリアーは、今も温かい家の中で何不自由無い生活を送っているそうです。
こうして工場で怪我を負ったウォーリアーは、獣医さんや保護施設のスタッフのおかげで怪我を乗り越えることができました。ウォーリアーを涙で送り出したスタッフ達ですが、新しい家で幸せそうに暮らす姿を見て、喜びに包まれているそうです。
ウォーリアーはこれからも、命を救ってくれた人達に感謝しながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:facebook.com