ある男性が都内にある飲み屋さんから出ると、どこからともなく子猫の声が聞こえてきました。どうやら飲み屋さんの入っている雑居ビルの壁の中から聞こえてくるようでした。
人間の入れる隙間がどこにもなく、男性は猫の鳴き真似をして呼んでみたり、壁を叩いてみたりしたのですが、子猫が出てこなかったため、その日はそのまま帰ったそうです。
数日後、再び飲み屋さんに行った男性は、そこで子猫の話を聞きました。近くの飲み屋さんのオーナーが不動産屋と地域猫の保護団体に連絡して、壁を切り取って救出されていたのです。そして、子猫は2ヶ月間保護団体で養育されて、里親さんを探し始めるとのことでした。
下の写真が、救出された直後の写真です。子猫はとてもボロボロで脱水症状も起こしていて、2日間ほど鳴きっぱなしだったそうです。
子猫のことが気になった男性は、保護団体に連絡して、子猫を引き取ることにしました。こちらが家に来た日に撮影された写真です。 2ヶ月間保護団体で成長した子猫は随分大きくなっていました。
どうやら保護団体にはたくさんの猫がいたようで、子猫は物怖じしない子に育っていました。そのため初日からリラックスし放題です♪
男性は子猫に『スピカ』と名づけました。
男性の家には元々2匹の先住猫がいました。アビシニアンの『アビ』と、アメリカンショートヘアの『チイ』です。
物怖じしないスピカはさっそく、チイのしっぽを狙って怒られてしまいました…
そして、アビにも果敢にじゃれついていきます!
2匹の先住猫はまだ警戒していて、スピカがボディコンタクトしてくると威嚇してきます。でも、2匹ともスピカを傷つけるようなことはせず、別の場所に移動していくそうです。
そして、2週間が経ちました。
スピカは随分猫らしい体型になってきました。
そして3週間目。
スピカがアビに飛び乗って耳をガシガシしても、許してくれるようになりました!
そして、チイも近くで眠らせてくれるようになったのです♪
そして、あっという間に10ヶ月が経ちました。
身体の大きさもアビと変わらないくらいに成長しました。2匹の先住猫ともすっかり馴染んだスピカは、毎日がとても楽しそうです♪
スピカはとてもおてんばさんで、ティッシュを箱から引き出して粉々にちぎったり、米袋や猫砂袋を噛んで中身を出したり、布団カバーのチャックを開けて壊したり、棚に潜り込んで中のものを落としたりと、先住猫がやらないようないたずらを次々と考え出すそうです。
かなりの困ったちゃんですが、飼い主さんにとっては、どれも良い思い出になっているそうです(*´ω`*)
こうして壁の中から助け出されたスピカは、2匹の先住猫に見守られながら元気いっぱいに暮しています。壁から助け出してくれた人達や、保護団体のスタッフ、そして家に迎えてくれた男性のおかげで生きることができました。多くの人達に助けられたスピカは、これからもやんちゃをいっぱいしながら、いつまでも幸せに暮していくことでしょう♪