ある日、路上で保護された子猫が地元の保護施設に運ばれてきましたが、子猫は多くの困難に直面していました。子猫は怪我が原因で口を開けることができなくなっていました。
保護施設のスタッフ達は子猫にシリンジで栄養を与え始め、薬で治療しようとしましたが効果はありませんでした。子猫は専門家に診てもらう必要がありましたが、残念ながらこの施設には細部まで調べられる人がいませんでした。
そこでスタッフ達は保護団体『ワン・キャット・アット・ア・タイム』の創設者のマリーさんに子猫の窮状を伝えました。するとマリーさんは躊躇することなく子猫を引き取ることを申し出ました。
『トム』と名付けられた子猫は生後約2ヶ月半で、大変な状況に陥っていました。トムは車で何時間もかけて移動して、ようやく養育主さんの家に到着しました。「トムは頭蓋骨を骨折し、アゴも複数の箇所が折れていました」とマリーさんが言いました。
トムは別の動物に襲われて、そのまま放置されていました。これほどの重傷を負って命を繋いでいたのは、本当に奇跡としか言いようがありませんでした。
「私達が獣医さんと話をしている時に、トムの喉にしこりがあることに気づきました。私達は獣医さんに『自分達ができることは何もない』と言われるのを恐れていましたが、幸いなことに手術によって治療できることが分かりました。」
そんな状態だったにもかかわらず、トムはその甘い性格で動物病院のスタッフ全員を魅了しました。トムは非常に辛い経験をしたにもかかわらず、愛情を求めることを決してやめず、ただ愛されたいと思っていました。
出典:unchatalafois
多くの人達の支援のおかげで、トムは人生を変えるための手術を受けることができました。「トムはとても強い子猫です。彼は手術の後、驚くほどの回復力を見せました。」
手術は幼いトムにとって非常に困難なものでしたが、トムはやり遂げることができました。アゴの一部を取り除かれたトムは再び口が開くようになって、口が正常に機能するようになりました。
「トムのアゴは曲がっていますが、ひとりでご飯を食べることができるようになりました。これで彼の生活はずっと良くなることでしょう。」
手術の翌日を迎えると、トムはお皿からご飯を物凄い勢いで食べ始めました。「その姿がトムの現状の全てを物語っていました。彼は数週間ぶりにアゴを開けて、夢中になってご飯を食べ続けました。」
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その後、養育主さんの家に戻ったトムは確実に成長を続け、数週間のうちに遊び好きで、活発で、社交的な子猫に成長しました。トムは少し前まで大変な状態でしたが、決して生きようとする意志を無くすことはありませんでした。
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そして保護から3ヶ月後、愛情深い家族がトムの前に現れて、ついにトムの夢が実現しました。
「トムが新しいお父さんや猫の兄弟と一緒に過ごし始めてからまだ2日しか経っていませんが、以前から彼らの生活の一部であったかのように完全に溶け込んでいます。」
「トムはひどい状態で私達のところにやって来ましたが、今は人生の喜びを全身で感じています。彼は強くて回復力のある子猫で、真の戦士です。」
「トムが初めて他の子猫達のようにご飯を食べる姿を見た時、その場にいた全員が感動しました。今のトムはこれまで頑張ってきた彼に相応しい、最高の日々を送っています」とマリーさんが嬉しそうに話してくれました。
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こうして多くの困難に直面していたトムは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。これからもトムはたくさんの愛情を感じながら、安全な家の中で幸せに満ちた毎日を送っていくことでしょう。
出典:unchatalafois/lovemeow