人生に、もふもふを。

茂みの中でひとりで横たわっていた子猫。保護先で元気を取り戻すと、温かい膝の上と心地良いベッドに大きな幸せを感じる

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ある日、カナダのモントリオールに住む家族が、家の外から聞こえてくる猫の鳴き声のような音に気づきました。その音がしばらく止まらなかったため、気になった家族は家の外に調査に向かいました。

そして家族が音を頼りに茂みまで辿り着くと、そこにはひとりで横たわりながら助けを求めて鳴いている子猫の姿があったのです。家族は子猫を放っておくことができなかったため、保護して家の中へと連れて行きました。

家族は子猫にご飯を食べさせようとしましたが、子猫が自分達が提供できる以上の世話を必要としていることにすぐに気づきました。

そのため家族は子猫の命を助けるために、地元の保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』に連絡をしました。

「子猫は保護されてから2時間ほどで私達のところにやって来ました。彼は生後約5週で、体重は僅か317gしかありませんでした」と保護施設のセリーヌ・クロムさんが言いました。

「私達は子猫に『ティトゥブ』と名付けました。彼は母親と離ればなれになってからしばらく経っていて、空腹と脱水症状で苦しんでいました。彼は生きるために戦い続けていました。」

ティトゥブには頭を上げ続ける力も残っておらず、身体が非常に冷たくなっていました。保護施設のスタッフ達は猫用の電気ヒーターでティトゥブの全身を温めて、衰弱した小さな身体に命を吹き込みました。

「ティトゥブは少しぐらついていて、立つことができませんでした。彼は非常に弱っていたため、あのまま外にいたら寒い夜を越えることはできなかったことでしょう。」

ティトゥブは獣医さんの治療を受けている間も、なるべくエネルギーを消費しないようにずっと横たわっていました。その後、ティトゥブは養育ボランティアさんの家に移動して、全身を温めてもらいながら、24時間体制のケアを受けました。

適切な看護とたくさんの愛情で、ティトゥブは少しずつ変わり始めました。ティトゥブは丸一日で体重を10g増やし、徐々に力強さが戻ってきました。そしてティトゥブが自分の足で立ち上がれるようになると、撫でてもらうために養育主さんの方へと歩いて行くようになったのです。

さらにティトゥブが自分でご飯が食べられるくらいに回復すると、自らご飯容器に真っ直ぐに向かって行って、まるで今まで食べられなかった分を取り戻すかのように、たくさんのご飯を食べるようになりました。

「ティトゥブはよく食べて、体重を確実に増やしていっています。彼は最悪の状況を乗り越えることができました。」

またティトゥブは全身をしっかりと洗ってもらい、全ての汚れとノミを取り除きました。ティトゥブはまるで自分が助けてもらえていることが分かっているかのように、お風呂に入っている間も暴れたりすることはなかったそうです。

ティトゥブは安全な家の中でたくさんの愛情を注がれて、家猫としての新しい人生をスタートさせました。ティトゥブは養育主さんと人間用の大きなベッドを共有して、いつも暖かい掛け布団に包まれながら、養育主さんと一緒に幸せな時間を過ごしているそうです。

「今のティトゥブは驚くほどの食欲を持っていて、お腹もふっくらとしています。彼は衰弱しながらも戦い続け、みんなの力を借りながら何とか命をつなぐことができました。」

ティトゥブはいつも養育主さんのそばにいるため、毎朝養育主さんが目を覚ますと、一番最初にティトゥブの姿が目に飛び込んでくるそうです。

またティトゥブは養育主さんがパソコンを操作していると、その様子を興味深そうに観察してきます。とっても好奇心が旺盛になったティトゥブは、家の中で起こっている全てのことを知りたがっているのです。

こうして茂みの中でひとりで震えていたティトゥブは、安全な家の中で大きく変わることができました。今のティトゥブは暖かいシーツや毛布に包まれながら、優しい養育主さんと一緒に幸せな毎日を送っているのです。

これからもティトゥブはたくさんの愛情を吸収しながら、すくすくと成長していくことでしょう。
出典:comrescuemontreallovemeow

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