ある日、母猫と離ればなれになってしまった迷子の子猫が発見されて、地元の保護施設へとやって来ました。子猫は全身がノミに覆われていて、重度の上気道感染症を患っていました。子猫は非常に衰弱していて、ほとんど目を開けることができず、集中治療が必要でした。
保護団体『ニューボーン・キトゥン・レスキュー』でボランティアをしているタリンさんが子猫の窮状を知ると、子猫を助けるためにすぐに動き始めました。タリンさんは保護施設に子猫を引き取りに行って、自宅で治療と養育を始めました。
「子猫は重度の病気を患っていましたが、非常に強い意志を持っていました。彼は最初からトイレを使うことができ、自分でお皿からご飯を食べることができました」とタリンさんが言いました。
『ムーキー』と名づけられた子猫は、タリンさんに荒れていた目を綺麗にしてもらうと、すぐに新しいベッドで横になって、お母さん代わりのヌイグルミに寄り添いました。
ムーキーは薬やネブライザー治療(専用の機械を使用して鼻や口から霧状の薬液を吸入することで、患部に直接薬の効果を届ける治療方法)、そしてたくさんの愛情で徐々に元気を取り戻していき、再び成長を始めました。
保護から1週間ほどでムーキーの体重と筋力は大幅に向上しました。またムーキーの目は完全に開くようになり、全身の毛がフワフワになりました。
さらに身体中にエネルギーが満ちてくると、楽しそうに遊び回るようになり、愛らしい個性が現れ始めました。
その後、ムーキーが他の猫達に会うと、すぐにみんなと意気投合して一緒に遊び始めました。猫達の中で一番小さな身体のムーキーですが、いつもエネルギーが切れるまで全力で遊び続けているそうです。「ムーキーは少し年上の『ジェマ』と『シドニー』と特に仲良くなり、追いかけっこをしたり、レスリングをしたりするようになりました。」
さらにムーキーがタリンさんが働いている動物病院を訪れると、その場所が非常に気に入ったようで、すっかり病院の常連さんになりました。「ムーキーは動物病院で働くのが大好きです。彼はいつも全てのスタッフと順番に寄り添いながら、幸せな時間を過ごしています。彼はみんなに癒しを届けるセラピーキャットの役割を果たしています。」
ムーキーは行く先々で、みんなの顔を笑顔にしているのです。
ムーキーの身体はまだ小さいですが、大胆不敵な性格で、いつも躊躇することなく様々なことにチャレンジしています。「ムーキーはとっても好奇心が旺盛で、遊びに飽きることはありません。特に彼はかくれんぼができる箱で遊ぶのが大好きです。そしてエネルギーを使い果たすと柔らかい毛布に寄り添い始めて、幸せそうな顔で眠りに落ちていきます。」
そんな愛らしいムーキーのことを保護団体の別のボランティアの女性がずっと気に掛けていて、ムーキーの成長の様子を見守ってきました。そして自然と女性と彼女の両親は、ムーキーのことを家族に迎えたいと強く思うようになったのです。
「女性の両親は生まれて初めて飼う子猫を探していました。そしてムーキーの愛らしさに一目惚れしました。」
その後、ムーキーが里子に出られるようになると、すぐに女性の両親の家へと引っ越していきました。また女性の両親はムーキーだけでなく、ムーキーの友達も一緒に家族の一員として迎え入れたそうです。
「彼らはムーキーと友達を一緒に引き取っていきました。彼らは茶トラ猫が本当に好きで、これから茶トラ軍団を作ろうと計画しているそうです」とタリンさんが話してくれました。
こうして重い病気を患っていたムーキーは、タリンさん達のおかげで無事に新しい人生を歩み始めることができました。ムーキーは現在、生涯の家ですくすくと成長を続けていて、大好きな家族や友達と一緒に元気いっぱいの毎日を送っているそうです(*´ェ`*)
出典:haus_gangsters/lovemeow