ある日、体調が非常に悪かった茶トラの子猫が保護されて、地元の動物病院へと運ばれてきました。子猫は呼吸器系に問題を抱えていて、呼吸をすることが困難な状況でした。
その後、レントゲンを撮った子猫は右の肺に深刻な障がいがあることが分かり、すぐに抗生物質による治療が開始されました。「子猫は最初の1週間、呼吸の時のストレスを軽減するために酸素室の中で過ごしました」と看護師のケイト・ヘイズさんが言いました。
動物病院で『ボビー』と名付けられた子猫は、治療のおかげで力が戻ってくると、すぐに人間の気を引くようになりました。ボビーは常に遊んだり抱きしめたりする準備ができていて、スタッフが近づいてくるたびに立ち上がって、愛らしい姿でアピールしてきました。
ボビーはその後もスタッフ達の適切な治療と入念なケアによって、呼吸が少しずつ改善していきました。
ボビーはスタッフ達に会えるのをいつも楽しみにしていて、1日の始まりには最高の挨拶で迎えてくれました。ボビーはとても痩せ細っていましたが、他の子猫のように遊べるようになりたくて、一生懸命に努力を続けてきました。
「ボビーは私が最近世話した子猫達の中で一番可愛い子猫です。彼はいつの間にか私の心を完全に盗んでいました。」
ボビーの状態を専門医に診てもらった結果、ボビーの右の肺は再び使えるようになる可能性が低いことが分かりました。しかし、そのことがボビーの行動を止めることはありませんでした。
ボビーはケイトさんの言うことを素直に聞きながら治療を続け、決して騒いだりすることはありませんでした。「幸いなことにボビーは私の治療を楽しそうに受け入れてくれています。彼はまるで私が助けようとしていることを知っているかのようです。」
そんなボビーに動物病院の全員が恋をしました。ボビーはとっても好奇心が旺盛で、よくケイトさんの肩の上に登って、ケイトさんの全ての行動を観察しているそうです。
またケイトさんの愛犬の『ムーン』もボビーのことが大好きになったようで、毎日ボビーと一緒に過ごしながら、たくさんのハグや会話をしています。「ムーンはいつもボビーのことを助けていて、ボビーと一緒に眠りにつきます。ふたりは出会ってすぐに友達になりました。」
ボビーが生涯にわたって継続的なケアを必要としていることを知っていたケイトさんと同僚は、ボビーが幸せに暮らしていくための完璧な解決策を見つけました。
「病院にいるスタッフ全員がボビーに恋をしていたため、私達は彼を病院の猫として世話していくことに決めました。彼は現在、1つの肺しか機能していませんが、毎日を幸せそうに過ごしていて、いつも楽しそうに遊んでいます」とケイトさんが話してくれました。
ボビーはケイトさんやスタッフ達にたくさんの愛情を注がれながら育ったことで、とっても人間好きの子猫へと成長しました。人間に抱っこされながら眠りにつくのが大好きなボビーは、これからもケイトさん達にたくさん甘えながら、いつまでも幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:cute_moonbear/lovemeow