ある日、『メイシー』という名前の野良猫が8匹の子猫達と一緒に発見されました。そして無事に猫の親子が保護されると、今度は別の場所で2匹の子猫が見つかりました。2匹の近くには母親の姿はなく、2匹は養育主さんの助けを必要としていました。
猫達を保護した人はメイシーが2匹を受け入れてくれることを強く望み、メイシーに2匹を紹介しました。するとメイシーは躊躇することなく2匹のことを受け入れて、さっそく毛づくろいを始めて、ミルクを飲ませ始めたのです。
「メイシーは合計で10匹の子猫達のお母さんになりました」と養育ボランティアのウィルマさんが言いました。
ウィルマさんはメイシーも含め、自宅で11匹の猫の養育を始めました。メイシーはすぐに安全な家の中に落ち着いて、子育てに全ての力を注ぎ始めました。
メイシーはとても社交的な性格で、すぐにウィルマさんのことを信頼し、室内生活に順応しました。「メイシーの甘い性格が現れるまでにはそれほど時間はかかりませんでした。そして彼女はすぐに私が子育ての手伝いをすることを許してくれました。」
メイシーはいつも子猫達のお腹が満たされているかを確認し、たくさんの愛情を注ぎ続けました。メイシーは最初の数週間、ほとんど子猫達のそばを離れることはありませんでした。メイシーは子猫達の要求に応え続け、子猫達のうちのひとりが鳴き始めると、すぐに毛づくろいをして子猫達を落ち着かせました。
メイシーは寝る間も惜しんで子育てを続け、子猫達の身体を清潔に保ち続けました。ウィルマさんは子猫達の栄養を補うために、1日2回子猫達に補助的にミルクを飲ませました。
子猫達が生後5週になると、寝床から出始めて、好奇心の赴くままに部屋の中を探索するようになりました。さらに子猫達はトイレの使い方を覚えて、お皿から離乳食を食べる方法を学びました。
子猫達がオモチャを見つけると、さらにエネルギーを解き放ちました。子猫達はメイシーのシッポで遊んだり、プロレスごっこをしたりと、部屋の至るところで元気いっぱいに遊び回るようになったのです。
また毎朝ウィルマさんが養育部屋に入ると、子猫達が一斉に集まってきて、大きな声でご飯を要求してくるようになりました。そしてメイシーはウィルマさんに擦り寄って、撫でて欲しそうにアピールしてくるようになったのです。
子猫達は自然とウィルマさんの後を追いかけるようになり、ウィルマさんが掃除をしていると『猫の手』を貸してくれるようになりました。
一方のメイシーは徐々に独り立ちしていく子猫達を温かく見守りながら、一日に何度も休憩時間を取るようになったのです。
さらに子猫達が成長すると、子猫達はウィルマさんのパソコンデスクを占領したり、喉を鳴らしながらディスプレーの前に座るようになりました。またウィルマさんの作業を手伝うために、キーボードで文字を打ち込むこともありました。
一方のメイシーは自分の時間を徐々に増やしていきました。「メイシーは床で横になって、ひとりで昼寝を楽しむようになりました。子猫達は時にはメイシーに寄り添い、時には自分達だけで団子状態になったりしながら、毎日の昼寝の時間を楽しんでいます。」
その後、子猫達が十分に成長すると、避妊や去勢手術が行われて、里子に出る準備を整えました。
そしてメイシーと10匹の子猫達は2日前に養育期間を終わらせて、ウィルマさんの家から保護施設へと戻っていきました。既に子猫達のうちの何匹かは生涯の家族が見つかったそうです。
「自分が養育した猫達に『さよなら』と言うのはいつも辛いですが、彼らが生涯の家族の元で幸せそうに過ごしている姿を見ると、心の底から喜びを感じます。これからも私は幸せな猫が1匹でも増えるように、養育活動を続けていこうと思います」とウィルマさんが話してくれました。
こうしてメイシーは迷子の子猫達を温かく迎え入れ、全ての子猫達を健康で幸せな若い猫へと成長させました。メイシーは立派に成長した子猫達のことをとても誇りに思っていて、素敵な家族との出会いに胸を膨らませているのです。
きっとメイシーはいつまでも温かい愛情に満たされながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:purrs_in_paradise/lovemeow