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5週齢の大きさで成長が止まった子猫達。優しい人達の力を借りて病気に立ち向かい、一緒に成長していくことを心に誓う

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3月の中旬、猫の兄弟の『バディー』と『ウォルター』が、保護施設『キャット・アダプション・チーム』に運ばれてきました。子猫達は約10週齢でしたが、5週齢の子猫ほどの大きさしかありませんでした。

身体の小さなバディーとウォルターは、里子に出られるくらいに成長した2匹の兄弟と、『シェバ』と名づけられた母猫と一緒に施設にやって来ました。「施設に来た時のバディーの体重は約500gで、ウォルターの体重は約400gでした。一方、身体の大きな兄弟は1.1kgを超えていました」と保護施設の養育ボランティアのローラさんが言いました。

ローラさんと娘のキャシディーさんは、バディーとウォルター、そして母猫のシェバを施設から預かってきて、自宅で世話を始めました。「私達は猫の親子を受け入れてすぐに、バディーとウォルターが何かおかしいことに気づきました。」

子猫達はあまり元気が無く、いつも疲れているような状態で、トイレに入るのにも苦労していました。そんな子猫達を獣医さんに診てもらうと、ふたりが甲状腺機能低下症と呼ばれる状態にあることが分かりました。

「その症状の子猫は珍しく、私達の施設では今までにこの症状の子猫を受け入れたことがありませんでした。子猫達は甲状腺ホルモンが不足していて、5週齢ほどの大きさで成長が止まっていました。」

子猫達は輸液療法や鍼治療などを行いながら、処方薬での治療を続けました。最初の数週間、子猫達はほとんどの時間をベッドで過ごし、少しでも体力を回復させようとしていました。

「しばらくの間、私達は子猫達の治療が成功するか分からなかったため、非常に怖い時期を過ごしました。」

ローラさんとキャシディーさんは何とか子猫達を快方へと向かわせようと、出来る限りのことを行いました。「私達が甲状腺ホルモン薬を与え始めてから数週間後、ついに子猫達の状態が良い方向へと向かい始めました。」

そして、子猫達を預かってから約1ヶ月後、子猫達に好奇心が現れ始め、他の子猫達のように動き回るようになったのです。

全身からエネルギーが溢れ出した子猫達は、身の回りのものに興味を持つようになり、部屋の中を探索するようになりました。さらに子猫達は飼い猫の『アポロ』とも仲良くなりました。

子猫達はお互いにあまり上手に飛び跳ねたりすることはできませんが、プロレスごっこやイタズラをするのは得意でした。また子猫達はいつも眠る前にお互いのことを抱きしめ合って、そのまま眠りに落ちていくことがよくありました。

子猫達は生後約4ヶ月で、身体の大きさが家に来た時の約2倍になりました。子猫達は年齢よりも随分と小さな身体をしていますが、いつも勇敢で、自信を持って行動していて、様々なことに挑戦しているのです。

「子猫達は実際の年齢よりも発達が遅れていますが、他の子猫達と同じように行動したり遊んだりしています。ふたりはお互いのことをしっかり毛づくろいしていて、一緒に遊んで一緒に寝るのが大好きです。また好奇心が溢れ出した子猫達は、時々掃除機の上に乗ったりすることもあります。」

一方、母猫のシェバと2匹の兄弟は既に生涯の家に引っ越して、新しい生活を送っているそうです。「幸いなことにバディーとウォルターも既に里親さんが決まっていて、約10日後に去勢の手術を終えたら、生涯の家へと一緒に旅立っていきます。」

「子猫達を迎える家族は病気の猫と一緒に暮らしていて、これまでに多くの経験を積んできました。そのため家族は子猫達に必要なもの全てを提供することができます。子猫達はずっと薬を服用することになりますが、最終的には平均的な猫のサイズまで大きくなることでしょう。」

バディーとウォルターは特別な絆で結ばれたペアで、ふたりで一緒に長い道のりを歩んできました。子猫達はこれまでに危険な状況を何度も経験してきましたが、そのたびにみんなの力を借りながら全ての困難を乗り越えてきたのです。

「私達は子猫達がこれからも一緒に成長し、一緒に年を取っていくことを心から嬉しく思っています」とローラさんが話してくれました。

こうして5週齢の大きさで成長が止まった子猫達は、優しい人達の助けを借りながら再び成長を始めることができました。子猫達はこれからもお互いに愛情を注ぎ合いながら、一緒に大きくなっていくことでしょう。
出典:fosterkittenpdxlovemeow

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