ある日、茶トラの子猫が妹と一緒にガレージで発見されました。子猫達を見つけた家族は母猫が戻ってくるのを待ちましたが、結局姿を現すことはありませんでした。
家族は子猫達を助けるために、地元の保護施設『マーフィーズ・ロー・アニマル・レスキュー』の創設者のサラ・ケリーさんに連絡をしました。「子猫達はまだ幼く、妹猫は兄猫の半分の大きさしかありませんでした。ふたりは命をつなぐために必死に戦っていました」とサラさんが言いました。
サラさんは24時間体制で子猫達の看護を続けました。サラさんはふたりの身体を温め、水分を補給し、チューブを使って栄養を与えました。
ふたりを何とか助けようと最善の努力を続けたにもかかわらず、妹猫は命をつなぐことができませんでした。残された兄猫は『パトリック』と名づけられ、その後もサラさんによる看護が続けられました。
パトリックはサラさんのおかげで何とか峠を越えることができ、今までの分を取り戻すかのようにたくさんのミルクを飲み始めました。
サラさんはパトリックが寂しさを感じないように、一日の多くの時間を一緒に過ごし、たくさんの愛情を注ぎ続けました。パトリックは数日後に目が開き始め、ベッドの周りを探索するようになりました。
パトリックは好奇心が旺盛になり、注意を引くためにたくさんのおねだりをしてくるようになりました。サラさんはパトリックの寂しさを解消し、社会化を促すために、別の保護子猫を探し始めました。
そんな中、サラさんはたくさんのケアを必要としている子猫についての連絡を受けました。「その子猫は地元の救急動物病院の外で発見されました。彼女は脱水症状に陥っていて、体温が低く、4週齢にもかかわらず体重が245gしかありませんでした。」
『モクシー』と名づけられたサビ子猫は、パトリックよりも1週間ほど年上でしたが、パトリックよりも体重が軽い状態でした。
保護施設に運ばれてきたモクシーは体温を正常な状態に戻すために、保育器の中で丸一日過ごしました。そのおかげでモクシーは徐々に元気を取り戻し、たくさんの愛情を求めてくるようになりました。
「モクシーの身体は小さいですが、とても強い意志を持っていて、非常に勇敢です。彼女は何か必要なものがある時は、躊躇することなく大きな声で話しかけてきます。」
パトリックが妹を失ってから僅か数日後に、モクシーがサラさんの保護施設へとやって来ました。「モクシーの姿はパトリックの妹にとてもよく似ていて、私達はふたりの出会いに運命的なものを感じました。」
お互いに独りぼっちだったふたりは、病気が無いことが分かると、同じ部屋で過ごし始めました。ふたりは出会ってすぐに仲良くなって、まるで本当の兄弟のようにお互いのことを追いかけ始めました。
「モクシーは完全にパトリックの心の穴を埋めました。ふたりは強い絆で結ばれていて、お互いの成長を助け合っています。」
ふたりは常に一緒に行動するようになり、養育部屋の隅々まで探索し、他の保護子猫達とも仲良くなりました。「モクシーはとても積極的な女の子で、いつもパトリックの前を歩いています。ふたりは最高のパートナーで、常に一緒になって楽しい時間を過ごしています。」
パトリックはいつもモクシーの真似をしていて、モクシーの後をどこまでも追いかけています。「ふたりは誰もが驚くほどの仲良しで、ふたりの出会いは本当に運命のように感じています」とサラさんが話してくれました。
こうしてお互いに独りぼっちだったパトリックとモクシーは、保護先で素敵な出会いを果たし、強い絆で結ばれました。これからもふたりはお互いに愛情を注ぎ合いながら、いつまでも一緒に幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:kellyfosterkittens/lovemeow