アラスカにあるタルキートナという小さな町に、『スタッブズ』という名前の名誉町長が住んでいました。スタッブズは町長を20年間勤め上げた後、みんなに惜しまれながら虹の橋を渡ったのです。
スタッブズは生まれて間もなくタルキートナの町長に就任しました。
当時の住人達は町長候補に満足できず、タッブズを選挙の候補者にするための運動を始めました。その後、スタッブズは約900人の住人達から圧倒的な指示を受けて、見事に当選したのです。スタッブズは『名誉職』でしたが、その人気は驚くべきものでした。
スタッブズは長年に渡り、小さな町に観光客を呼び続け、地元の店や企業を活気づけました。そのため、この町に住む全ての住民達が、スタッブズのことを賞賛しているそうです。
ちなみにこの町に来た観光客の一番多かった質問は、「町長はどこにいますか?」だったそうです。
また、スタッブズは自分のグラスを持っていて、そこから水を飲むのが大好きでした。スタッブズはとても甘えん坊で人懐っこい性格だったため、みんなの膝の上にうずくまって、嬉しそうに喉を鳴らしていたそうです。スタッブズは自分に会いに来てくれた人達全てに、たくさんの笑顔を届け続けたのです。
年齢を重ねたスタッブズは、亡くなる2年前に公共の場に出ることがなくなり、自宅でゆっくりと過ごし始めました。
そして、20年間町長を務めて来たスタッブズは、愛する人達に囲まれながら息を引き取ったのです。
スタッブズの公式Twitterには、「この20年間、いくつもの選挙や何千もの昼寝がありました。私達にはその年月を走り続けるために、素晴らしい町長の力がありました」というコメントが投稿されたそうです。
スタッブズの家族は『デナリ』という名前の子猫が彼の後を継ぐかもしれないと発表しました。デナリもスタッブズのように人間のことが大好きで、たくさんの愛情を持っているそうです。きっとデナリもスタッブズのように、多くの人達に笑顔を届けてくれることでしょう。
こうしてみんなの人気者だったスタッブズは、町の人達と一緒に生き、天国へと旅立っていきました。もうスタッブズに会うことはできませんが、町の人達の心には笑顔のスタッブズが今も生き続けているそうです。
きっとスタッブズはこれから先もずっと、雲の上から自分の愛した町を見守り続けていくことでしょう。
出典:Mayor Stubbs/lovemeow