約1ヶ月前、動物病院のスタッフで子猫の救助活動を行なっているエリカ・ウィッセルさんの元に、切実に救助を必要としている迷子の子猫のついての連絡が入りました。
子猫は自動車販売店の敷地内で独りぼっちになっていたところを発見されました。「子猫を見つけた人は母猫が戻ってくるのを待ちましたが、残念ながら母猫が姿を現すことはありませんでした」とエリカさんが言いました。
子猫の窮状を知ったエリカさんは、ためらうことなく子猫を引き取りました。
『パーカー』と名付けられた子猫は生後約5〜6日で、体重が非常に軽く、平均的な子猫よりも随分と小さな身体をしていました。「子猫はとても痩せていて、あまりミルクを飲めていないことが分かりました。」
パーカーは非常に弱々しかったため、最初の24時間は不安定な状態が続きました。エリカさんはそんなパーカーの身体を温め続け、ほとんど眠らずにミルクの世話を続けました。
その後、パーカーが哺乳瓶の吸い方のコツを掴むと、徐々に状況が変わっていきました。パーカーはまるで今までの分を取り戻すかのように、たくさんのミルクでお腹を膨らませました。
パーカーがやって来たエリカさんの家には三毛猫の『フィービー』が住んでいて、パーカーの鳴き声を聞くとすぐに興味をそそられました。フィービーはパーカーが他の猫と会うことができるようになるまでの間、キャットハウスの外からパーカーの様子をいつも見守っていました。
フィービーはすぐにパーカーに夢中になって、パーカーがキャットハウスの外で遊べるほどに強くなるのが待ちきれませんでした。
エリカさんの元で2週間を過ごしたパーカーは随分と大きくなり、活発に動き回れるようになりました。それと同時に行動が大胆になって、ついにキャットハウスを出て部屋の中を探索し始めました。
するとすぐにフィービーが近づいてきて、パーカーと一緒にいられることに喜びを感じました。「初めて対面した時からフィービーはパーカーにとても優しく、パーカーのことを常に気遣っています。」
「フィービーはすぐにパーカーに猫のスキルを教え始めました。またパーカーには兄弟がいなかったため、フィービーは他の猫との接し方も教えました。」
フィービーは完全にパーカーに夢中になって、いつもパーカーにオモチャを勧めたり、一緒に探索に出かけたりするようになりました。パーカーはそんな優しいフィービーやエリカさんのおかげで、さらに成長していきました。
パーカーとフィービーは一日の多くの時間を一緒に過ごし、いっぱい遊んでエネルギーが切れると、ふたりで昼寝を始めました。
成長と共にすっかりヤンチャな性格になったパーカーは、毎日フィービーのことをもみくちゃにしています。でもフィービーは何があっても忍耐強く我慢して、パーカーに他の猫との接し方を教えているそうです。
こうして自動車販売店で独りぼっちになっていたところを助け出されたパーカーは、安全な家の中で大きく成長することができました。パーカーはこれからもエリカさんやフィービーの愛情を全身で吸収しながら、毎日を幸せいっぱいに過ごしていくことでしょう。
出典:phillykittylady_fosters/lovemeow