保護施設『ハースサイド・キャッツ』のアシュリー・アンダーソンさんが猫の『ブルース』に近づけるようになるまでに8ヶ月間かかりました。これまでずっと路上で必死に命をつないできたブルースは、全身がボロボロの状態で助け出されました。
「ブルースは危険な地域から救助されました。彼は信じられないほど恐れていて、多くの健康上の問題を抱えていました。そのため新しい生活を送るためには、静かな環境とたくさんの時間が必要でした」とアシュリーさんが言いました。
ブルースの瞳には恐怖と不安の気持ちが強く現れていましたが、アシュリーさんはブルースの中に愛情を求める気持ちがあることに気づいていました。「私はブルースの世界を明るいものにするために、より良い場所を彼のために用意したいと強く感じました。」
その後、ブルースは必要なものが全て揃った、静かで快適な部屋の中で過ごし始めました。ブルースは全身が非常に荒れていて、歯の治療と心身を癒すための多く時間を必要としていました。
保護された直後のブルースは非常に怯えていて、部屋の出口を求めてカーテンをよじ登ったり、カーテンの後ろに隠れたりしていました。
アシュリーさんはブルースが安全を感じられるようになるまで、辛抱強くブルースのケアを続けました。そんなアシュリーさんの愛情や美味しいオヤツのおかげで、ブルースの瞳からは徐々に恐怖心が消えていき、少しずつ気持ちが変化していったのです。
そしてついにブルースは勇気を出してアシュリーさんに近づいて、アシュリーさんの手からオヤツを受け取りました。その時からブルースの行動は確実に変わっていき、少しずつ自信が持てるようになっていきました。さらにブルースは顔やアゴを撫でさせてくれるようになり、最終的に物陰に隠れなくなったのです。
ブルースは初めて人間が悪い生き物ではないことを知り、人間と一緒にいることが楽しいことだと感じました。
ブルースが人間のことを信頼していくにつれて、ブルースの世界は明るくなっていきました。少し前までブルースは怯えて引きこもっていましたが、人間の愛情を強く望むようになり、すっかりハグ好きの猫へと生まれ変わったのです。
「あの日、カーテンにぶら下がって怯えていたブルースは、とっても優しく愛情深い穏やかな猫になりました。」
ブルースは毎日進歩し続け、アシュリーさんに寄り添いながら幸せそうな姿を見せてくれるようになりました。その姿はいつもアシュリーさんの心を温めているそうです。
「ブルースは周りのことを気にしないでゆっくりとリラックスするようになりました。私は養育活動を通して、保護した猫達が変わっていく姿が見られることに大きな喜びを感じています。それはこの活動を続けていくための大きな力になっています。」
ブルースは昼寝をする場所にこだわりを持っているようで、いつも最適な昼寝場所を決めるまでに時間をかけているそうです。
現在のブルースは人間に寄り添ったり、眠ったりする時にとても満足そうな表情を見せてくれています。またブルースは気持ちを落ち着かせるために人間をハグしたり、人間を枕にしながら横になったりするのが大好きなのだそうです。
こうしてずっと路上で生きてきたブルースは、人間に寄り添うことが大好きな甘えん坊な猫へと生まれ変わりました。ブルースは一日に何度もアシュリーさんの後をついて回って、たくさんの愛情を求めてくるそうです。
「ブルースは私の小さな影です。私は保護した猫達が幸せな猫に変わっていく姿にやりがいを感じていて、これからもずっと困っている猫達のために保護活動を続けていこうと思います」とアシュリーさんが話してくれました。
出典:hearthsidecatsinc/lovemeow