寒さの厳しい日のこと、ニューヨークのブルックリンの住人がアパートの外に出ると、凍りついた道路でお腹を空かせた2匹の子猫を発見しました。住人は凍える子猫達の姿を見て、「この子達には温かくて安全な場所が必要だ」とすぐに感じました。
そこで住人は地元の保護施設『インフィニット・ホープ』に連絡を取りました。
「現場に着いた私達は、すぐに子猫達を捕まえようと試みましたが、子猫達は人間に近づこうとしなかったため、捕獲器を設置しました。その後、子猫達を無事に保護すると、子猫達の容姿が随分違うことに気づきました」とスタッフのミシェルさんは言いました。
獣医さんの元に連れて行かれた子猫達は、生後4〜5ヶ月だと診断されました。お互いに染色体異常だったため個性的な容姿でしたが、健康には影響していないことが分かりました。
スタッフ達は子猫達に『ダクティル』と『モレラ』と名づけました。
「茶トラの男の子がダクティルで、まぶたが目の中に巻き込まれる眼瞼内反(がんけんないはん)になっていました。」
ダクティルはまぶたの異常のために、常に痛みと不快感を感じていました。そんなダクティルのことを姉妹のモレラは、産まれた時からずっと守ってきたのです。
ダクティルの痛みを止めるために、獣医さんはまぶたの手術を行いました。そして手術後、ダクティルがモレラの待つ養育主さんの家に行くと、モレラはすぐにダクティルを慰めて、片時も離れなくなったのです。
ダクティルはまぶたが完治するまで、養育主さんの手作りのエリザベスカラーを身につけて過ごすことになりました。
モレラはとても勇敢な猫で、常にダクティルのことを気遣っています。一方のダクティルは人間を怖がっていて、新しい里親さんのところに行くまでには少し時間が必要でした。
モレラは常にダクティルの様子を気にしていて、ダクティルが不安を感じるとすぐにぴったりと寄り添いました。そして、ダクティルの気持ちが落ち着くまで、決してそばから離れようとしないそうです。
「子猫達はお互いがいることで気持ちが安定します。そのため私達は、子猫達を一緒に引き取ってくれる里親さんを探そうと考えています」とミシェルさんは話してくれました。
とっても仲良しなダクティルとモレラは、昼寝の時も決して離れることはありません。
獣医さんのおかげで無事にまぶたが治ったダクティルは、徐々に人間のことを受け入れ始め、幸せそうな姿を見せてくれるようになりました。
一方のモレラはずっと変わらず、いつもダクティルのことを優しく見守っているそうです。
こうして新しい生活を始めた子猫達は、もう避難場所を探したり、食べ物に困ることはありません。これからは優しい家族にたくさんの愛情を注がれながら、安全で幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:infinite hope/lovemeow